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今日は何の日?

■初代シャルマンをビッグマイナーチェンジでパワーアップ

1978年3月にビッグマイナーチェンジしたダイハツ「シャルマン」

1978(平成53)年3月31日、ダイハツは1974年11月に誕生した小型セダン「シャルマン」のビッグマイナーチェンジを行なった。エンジンの排気量アップによる高性能化と低燃費、さらに内外装も刷新することで商品力の強化を図ったのだ。

ダイハツの乗用車事業への参入とトヨタとの業務提携

1959年に発売された2人乗りになったダイハツ「ミゼット」(MP型)

1907年に設立された発動機製造株式会社から始まったダイハツは、1930年に3輪自動車で自動車事業に参入した。戦後1958年に発売した3輪トラック「ミゼット」で成功を収めたダイハツは、4輪乗用車への参入を目指した。

1964年2月にデビューしたダイハツ「コンパーノ・ベルリーナ」
1964年に登場したダイハツ「ベルリーナ 2ドアデラックス」
コンパーノワゴンと2ドアクーペ

1961年に4輪車「コンパーノバン」を投入、続いて1963年に2ドアの本格的な乗用車「コンパーノ・ベルリーナ」を発売、これによって乗用車メーカーとして第一歩を踏み出した。コンパーノ・ベルリーナは、イタリア車風のスタイリッシュなデザインが評判となり、1964年には4シーターのコンバーチブル「コンパーノ・スパイダー」を追加するなどシリーズの充実を図った。

ダイハツ「ベルリーナ 4ドア」
若者にも人気だった上質コンパクトオープン、ダイハツ「コンパーノ スパイダー」

一方でダイハツは、1960年代半ばに起こった業界再編成の波に巻き込まれるかたちで、1967年11月にトヨタと業務提携を締結。1969年には、トヨタの「パブリカ」をベースにした業務提携後初の小型セダン「コンソルテ・ベルリーナ」を発売。続いたのが1974年11月に誕生した本格的な大衆車の小型セダン「シャルマン」だった。開発にあたっては、トヨタの全面的な協力を受けた。

2代目カローラをベースに開発されたシャルマン

1974年11月にデビューしたダイハツ初代「シャルマン」

シャルマンは、2代目「カローラ」のエンジンやトランスミッション、サスペンションなどを流用しながらも、内外装はダイハツ独自のデザインを採用し、コンソルテより上質の小型車を目指した。

シャルマンのベースとなった1970年にデビューしたトヨタ2代目「カローラ」

スタイリングはオーソドックスな直線基調ながら、クラス初の丸形4灯ヘッドライトで個性を演出。パワートレインは、カローラ搭載の最高出力65ps/最大トルク9.5kgmを発揮する1.2L、86ps/11.7kgmの1.4L 直4 OHVエンジンと4速MTおよび2速ATの組み合わせ、駆動方式はFRである。

1974年11月にデビューしたダイハツ初代「シャルマン」

先進的な装備としては、当時としてはまだ珍しかったマルチユースレバーが採用された。ステアリングコラムから出る左右2つのレバーで、ヘッドライトビーム切替え/ターンシグナル/パッシングライト/2スピードワイパー/ウォッシャーの機能を持たせた便利な機能だった。

ビッグマイナーチェンジでエンジン排気量アップや内外装を刷新

好調な販売で滑り出したシャルマンだったが、商品力アップを図るため、1978年3月のこの日にビッグマイナーチェンジを行なった。このBMCでは、新エンジンを搭載するとともに内外装や装備機能の充実が狙いだった。

1978年3月にビッグマイナーチェンジしたダイハツ「シャルマン」

エンジンは、それまでの1.2Lと1.4Lエンジンを、それぞれ昭和53年排出ガス規制適合の72ps/10.5kgmの新型1.3L 直4 SOHC、88ps/13.3kgmの1.6L 直4 OHVの2種エンジンへとパワーアップし、トランスミッションは4速MTが組み合わされた。さらに、エンジンおよびボディの軽量化によって低燃費も実現された。

エクステリアでは、流麗なスラントノーズとフロントグリルのデュアルヘッドライトが相まって、存在感のあるフロントマスクを形成。リアについては、コンビランプが横線基調のスマートなデザインに変更され、ワイド感溢れるリアビューになった。またインパネについても、文字板などを見やすくスマートに変更し、内装全体はソフトな色調で明るく爽やかに統一された。

ダイハツ「シャルマン」(画像は初代)は、ラリーでも活躍
ダイハツ「シャルマン」は、ラリーでも活躍

車両価格は、81.5万~88.7万円(1.3Lエンジン車)/92.3万~100.7万円(1.6Lエンジン車)。当時の大卒初任給は、10.2万円(現在は、約23万円)程度だったので、単純計算では約184万~200万円/208万~227万円に相当する。

ダイハツ「シャルマン」は、ラリーでも活躍

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1970年代は、日産「サニー」とトヨタ「カローラ」による熾烈な販売競争“SC戦争”に代表される小型ファミリカー激戦の時代。初代シャルマンは、ダイハツ初の本格乗用車ということで好調に滑り出したが、その後は徐々に失速し、知名度や販売網で劣るダイハツのシャルマンには厳しい闘いになってしまった。今回のビッグマイナーチェンジによる商品力強化でも販売は期待したほど伸びずに、1981年10月に2代目にバトンを渡したが、1988年には生産を終えた。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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