MotoGP第5戦スペインGPが、4月25日から27日にかけて、スペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで行われ、スプリントレースはマルク・マルケス(ドゥカティ)、決勝レースはアレックス・マルケス(ドゥカティ)が優勝を飾った。

また、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が決勝レースで2位を獲得し、2023年インドネシアGP以来となる表彰台を獲得した。 MotoGPクラスに参戦する唯一の日本人ライダーでルーキーの小椋藍(アプリリア)は、スプリントレースを12位、決勝レースを8位で終えている。

アレックス・マルケスがついに果たした初優勝

スペインGPは、ヨーロッパで開催されるレースの皮切りとなる大会だ。ここから9月まで、MotoGPはヨーロッパを転戦するのである。

そんなスペインGPのQ2(予選2)でポールポジションを獲得したのが、ヤマハのファビオ・クアルタラロである。ここ数年、ヤマハは苦戦を続けてきた。2021年チャンピオンであるクアルタラロをもってしても、2024年シーズンは未勝利、未表彰台獲得に終わっていたほどだ。

ただ、2025年シーズンは徐々にパフォーマンスを上げつつあり、前戦カタールGPでもQ2で3番手、1列目を獲得していた。クアルタラロは続くスペインGPで、2戦連続の1列目(フロントロウ)を獲得したことになる。

土曜日午後に行われたスプリントレース(12周)では、クアルタラロは転倒に終わった。優勝したのはマルク・マルケス(ドゥカティ)だ。2位はアレックス・マルケス(ドゥカティ)、3位はフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)が獲得した。小椋藍(トラックハウス・MotoGP・チーム)は、12位でゴールしている。

日曜日の決勝レースは25周で行われた。ホールショットを奪ったのはポールポジションスタートのクアルタラロである。2番手にバニャイアが浮上し、3番手にM.マルケスがつける。クアルタラロの後方ではバニャイアとマルケスが激しい2番手争いを展開し、この二人が争う間に、クアルタラロは0.7秒差をつけた。

クアルタラロがトップ、2番手にバニャイア、3番手にM.マルケスが続いていたが、3周目、M.マルケスが8コーナーでまさかの転倒を喫する。レースには復帰したが、最後尾近くまでポジションを落とし、M.マルケスは優勝、表彰台争いから脱落した。

5周目、マルケスの弟であるアレックス・マルケス(ドゥカティ)がバニャイアをパスし、2番手に浮上する。トップは依然としてクアルタラロが維持していたが、ここまで圧倒的なパフォーマンスを誇るドゥカティを駆るA.マルケスとの差は、約0.3秒という厳しい状況となった。

2番手のA.マルケスはしばらくクアルタラロの後方で周回を重ねる。しかし11周目の1コーナーのブレーキングで、狙いすましたようにクアルタラロをパス。A.マルケスがトップに浮上し、クアルタラロは2番手に後退した。A.マルケスのペースは素晴らしく、クアルタラロをかわしてすぐに1秒近くの差を築いた。

トップのA.マルケスはクアルタラロに対し2秒以上のギャップを広げており、一人旅状態となった。クアルタラロは2番手を維持し、クアルタラロとの差を0.5秒ほどに維持して周回を重ねてきたバニャイアは3番手のまま、終盤を迎えた。

A.マルケスはトップでチェッカーを受け、MotoGPクラスの決勝レースにおける初優勝を、地元スペインで飾った。マルク・マルケスの弟であるアレックス・マルケスが優勝したことで、マルケス兄弟は、MotoGPにおける初の兄弟による優勝を達成した。

そして、2位を獲得したのは、クアルタラロだった。この表彰台は、ヤマハにとってもクアルタラロにとっても、2023年インドネシアGP以来のものである。また、ドゥカティは2024年日本GPからの表彰台独占を続けてきたが、クアルタラロの表彰台獲得によってこの記録が途絶えることになった。

3位を獲得したのはバニャイアで、優勝こそ手が届かなかったものの、コンスタントに表彰台を獲得し続けている。

4位はKTMのマーベリック・ビニャーレスが入った。ビニャーレスは、前戦カタールGPでも2番手でゴールを果たしている。レース後にタイヤの空気圧違反のために16秒のタイム加算ペナルティが科され、最終的な結果としては14位だったが、今大会もカタールGPに続く好パフォーマンスを見せた形となった。

また、レース序盤に転倒を喫したM.マルケスは12位でゴールを果たしている。

小椋は15番手からスタートし、大きく順位を上げて8位でフィニッシュした。

第6戦フランスGPは、5月9日から11日にかけて、フランスのル・マン-ブガッティ・サーキットで行われる。

アレックス・マルケス(#73)はスプリントレースでの優勝はあったが、決勝レースでは今回が初優勝である©MotoGP.com
小椋は後方からのスタートだったが、8位でゴールを果たした©Trackhouse Racing