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今日は何の日?■11代目クラウンに2.0Lエンジン搭載クラウンエクストラを追加

2000(平成12)年4月3日、トヨタは11代目「クラウンロイヤル」に1G-FE型2.0Lエンジン搭載モデル「クラウンロイヤルエクストラ」を設定して発売した。同エンジンは、最高出力160ps/最大トルクを発揮し、ECT-iE(電子制御フレックスロックアップ付4速ATの組み合わせで、優れた燃費11.4km/L(10-15モード)を達成した。
11代目はロイヤルと若年層向けのアスリートで構成


1999年9月、日本を代表する高級セダンのトヨタ「クラウン」の11代目がデビューした。11代目は、先代まで採用されてきた4ドアハードトップのボディスタイルを廃止し、ガラスサッシ付ドアを持つ一般的なセダンスタイルに変わった。ただし、センターピラーをブラックアウト処理し、ハードトップ風のスタイリッシュさは維持された。


また、若年層向けとしてスポーティモデルの「アスリート」を8年ぶりに復活させ、ラインナップはロイヤル(含、マジェスタ)とアスリートの2シリーズに整理された。アスリートは、クラウンの高級感そのままに専用のエアロパーツとサスペンションを装備して、スポーティな走りが楽しめる高級車に仕上げられた。
パワートレーンは、アスリートの最強モデルには最高出力280ps/最大トルク38.5kgmを発揮する2.5L 直6 DOHC Iインタークーラーターボ、200ps/26.0kgmのNA(自然吸気)仕様、220ps/30.0kgmの3.0L 直6 DOHCの3種エンジンと、4速/5速ATの組み合わせ。駆動方式は、FRとフルタイム4WD(i-Four)が用意された。
車両価格は2WDの3.0L搭載モデルが425.0万円(ロイヤルサルーンG)/378.0万円(アスリートG)、高性能グレードの2.5Lターボ搭載モデルが375万円(アスリートV)に設定。また、ロイヤルの最上位マジェスタの3.0L搭載モデルは463.0万円だった。
2.0Lエンジン搭載のクラウンロイヤルエクストラ追加
11代目クラウンに2000年4月のこの日、2.0Lエンジン搭載「クラウンロイヤルエクストラ」が追加された。

採用された1G-FE型2.0L直6 DOHCエンジンは、VVT-i(連続可変バルブタイミング機構)や摩擦損失の低減などが施されたBEAMSと称された先進機構を備えた画期的なエンジンで、最高出力160ps/最大トルク20.4kgmを発揮した。組み合わされたトランスミッションは、電子制御フレックスロックアップ付4速AT(ECT-iE)で、11.4km/L(10-15モード)の低燃費を達成。車両価格は、294.0万円に設定された。


なぜクラウンに2.0Lエンジンが必要なのか
高級車クラウン搭載のエンジンは、基本的には排気量の大きい2.5L以上のエンジンが一般的だが、初代から11代目まで地味ではあるが、NA(自然吸気)の2.0Lエンジンが搭載されてきた。多少走行性能が劣っても実用上問題がなければ、2.0Lエンジン搭載モデルを好む層がいることが、クラウンに長く2.0Lエンジン搭載モデルが設定されてきた理由である。
具体的には、排気量2.0L超のエンジン搭載モデルに比べると、2.0L以下のエンジン搭載モデルはクルマの本体価格が下がることに加えて、自動車税が安く済むというメリットがある。これにより、法人・業務需要を含めて比較的安価なクラウンを求めるファン層、クラウンのエントリー層が一定の割合でいることが、2.0Lエンジン搭載モデルが必要な理由なのだ。
特にバブル崩壊の1990年代以降は、クラウンのような高級セダン人気は低迷したことから、クラウンをもっと買いやすくするという狙いで、2.0Lエンジン搭載モデルをラインナップに加えている。クラウンの中では2.5Lクラスが約5割近くを占めるが、3.0Lクラスよりも2.0Lクラスのクラウンの方がファンは多く、目立たないが2.0Lクラスのクラウンは重要な役割を果たしているのだ。
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ところが、クラウンの2.0Lエンジン搭載モデルは、2003年12月にデビューした12代目以降ラインナップから消えた。12代目クラウンは、“ZERO CROWN”を掲げ、クラウンを原点から作り直すというコンセプトで開発された。そのため、エントリー向けや法人・業務用の高級セダンは「マークX(マークIIの後継)」に託し、クラウンは本来の全車高級セダンとしたのだ。
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