Mercedes-Benz C11 / CLK GTR
クレーンを使って狭い庭園へと搬入

2025年のコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステとフオリコンコルソでは、メルセデス・ベンツの希少なプロトタイプレーシングカーとスーパースポーツがコモ湖畔に集結した。
メルセデス・ベンツ・クラシックは、1990年シーズンの世界スポーツプロトタイプカー選手権(WSPC)用にザウバーが製作した「メルセデス・ベンツ C11」、1997年のFIA GT選手権に投入された「メルセデス・ベンツ CLK GTR」、そして市販仕様の「CLK GTR クーペ」を、クレーンを使ってヴィラ・デル・グルメッロの庭園に搬入した。
5月24日と25日の2日間、1990年代のシルバーアローズが、集まったモータースポーツファンを楽しませることになった。さらに、25日にはヴィラ・スコタにおいて、ハイレベルなゲストによるトークショーも実施。メルセデス・ベンツ・ヘリテージのマーカス・ブライトシュヴェルトCEOは、「ラリーとF1」や「イタリアンレーシング」などのパネルディスカッションに参加している。
イタリアに深い繋がりを持つ耐久レーシングカー

モータースポーツの伝統を讃えるイベント「フオリコンコルソ」は、ヴィラ・デル・グルメッロとヴィラ・スコータを舞台に2019年から開催。今回、メルセデス・ベンツ・クラシックは、イタリアと深い繋がりを持つ2台のレーシングスポーツを、ヴィラ・デル・グルメロ庭園に展示した。
メルセデス・ベンツ C11は、1990年にモンツァ・サーキットで開催された「トロフェオ・カラッチオーロ」で1-2フィニッシュを達成し、完璧なデビュー戦を飾った。CLK GTR レーシングスポーツは、1997年にムジェロで開催されたFIA GT選手権において、アレッサンドロ・ナニーニとマルセル・ティーマーンのコンビが2位表彰台を獲得。この2台は、それぞれ1990年と1997年にシリーズタイトルをメルセデス・ベンツへともたらしている。
1998年に登場したロードカー仕様の「CLK GTR クーペ」は、最高出力612PSを発揮する6.9リッターV型12気筒エンジンをリヤミッドに搭載。極めて希少な公道走行スーパースポーツとして販売されたCLK GTRは、クーペが20台、ロードスターが5台のみ製造されている。
