マニアックな技術を満載 一部改良ボディ剛性を向上

BMWのX3やメルセデス・ベンツGLC、アウディQ4などがひしめく激戦区である高級DセグメントSUV市場で戦うレクサスがNXだ。

エクステリア

高輝度シルバー塗装の前後バンパー、ボディ同色のフェンダーアーチモール、20インチアルミホイールは「F SPORT 」の専用装備。ベーシックグレードのタイヤサイズは235/60R18となる。最小回転半径は5.8m。

基本骨格はトヨタのハリアーやRAV4と共有するGA-Kだが、徹底したボディ強化に加え各部のボンネットロックのツイン化、ホイールハブのボルト締結化(どちらも剛性アップのための秘策)など「そこまでやるか?」のマニアックな技術内容は、レクサスならでは……である。

インストルメントパネル

標準装備のディスプレイオーディオは14インチの大画面。エントリーグレードでも9.8インチとなっている。専用デザインのTFT液晶メーターは、ドライブモードの切り替えに連動して表示を変化させることができる。

激戦区ゆえかパワートレインの選択肢が多いのもNXの魅力だ。安価な2.5ℓ自然吸気の「250」から2.4ℓターボの「350」、トヨタ/レクサスの定番ともいうべき2.5ℓハイブリッドの「350h」、同プラグインの「450h+」という布陣だ。さらに250と350hではFFと4WDが選べる(350と450h+は4WDのみ)。

居住性

そんなNXの走りは「すっきりと奥深い」というレクサスが掲げる理想に近い。交差点からジャンクション、山坂道まで乗り手が意図したポイントをピタリと射抜いて、ジワッと進行する荷重移動にも潤いがある。ステアリングは敏感過ぎないのに正確で、穏やかで丸い走行ラインを自然と描きやすいのだ。

うれしい装備

腕を休めるのに余裕のサイズとなるフロントアームレスト。リッドを開けるとセカンドバッグが収まるほどの収納スペースが用意されている。
フロントアームレスト。リッドを開けるとセカンドバッグが収まるほどの収納スペースが用意されている。ドアの開閉は「e-ラッチ」と名付けられた電磁スイッチを採用。後方から接近車両があるときは反応しないような安全制御も組み込まれる。
月間販売台数   2113台(22年4月〜12月平均値)
現行型発表     21年11月(一部改良23年3月)
WLTCモード燃費  22.2km/l ※「NX350h」の FF車 

ラゲッジルーム

2021年11月にデビューしていたNXは発売からほどなくして受注停止していたが、この3月の一部改良とともに受注を再開した。その一部改良の内容もまた、さらなるボディ剛性アップとそれに最適化したシャシーの再チューニングがメインというところもレクサスらしい。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.149「2023-2024 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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