名鑑 【ポルシェ図鑑】「ポルシェ 804 F1(1962)」空冷エンジンで優勝した史上唯一のF1マシン。【写真・3枚目】 空冷水平対向8気筒エンジンを搭載し、ポルシェにF1初優勝をもたらした804 F1のフロントスタイル。 ポルシェ 804 F1のコクピット。 718シリーズでF2選手権に参戦していたポルシェが、F2の廃止に伴いF1に挑むため開発した804 F1。鋼管スペースフレームと前後ダブルウィッシュボーン、4輪ディスクブレーキを採用し、アルミ製ボディを纏う。 ポルシェ 804 F1のボディ構成。 現在のところ、F1GP史上最初で最後の空冷エンジン搭載車による優勝となった1962年のフランスGP。前戦ベルギーを欠場し、マシンの改良を行ったダン・ガーニーの乗る804 F1(シャシーナンバー804-02)は予選6位からスタート。アクシデントやトラブルが多発する荒れたレースの中、安定したペースで走り終盤からトップに立った。 シュトゥットガルト郊外のソリチュード・リンクと呼ばれる公道コースで1962年7月15日に開催されたF1ノンチャンピオンシップ戦で優勝したダン・ガーニーとポルシェ 804。チームメイトのジョー・ボニエも2位に入り、地元で嬉しい1-2フィニッシュとなった。 普段は公道として使われているソリチュード・リンクのホームストレートでスタートを待つガーニー。自身もAAR(イーグル)というコンストラクターを立ち上げF1に参戦、1967年にはフォード GT40 MkIVでル・マン優勝を飾るなど、アメリカを代表するレース人として活躍したガーニーは、2018年1月14日に86歳でこの世を去った。 この画像の記事を読む