スイスポ初のターボ化でポテンシャルは一気にアップ

欧州におけるハイスピードも受け止めるために開発が行なわれたスイフトスポーツ。「1tを切る車体で200㎞/hオーバーの世界を達成するには、色々とやる必要があった」とは開発者の弁だ。

エクステリア

標準モデルよりもトレッドを拡幅して、ロワアーム長を延長。専用エアロパーツも装着して、力強いワイドスタンスを実現している。MT車で車両重量970㎏という軽さも武器。ブラックツートーンルーフ仕様は3タイプ用意されている。
2500-3500rpmで230Nmの最大トルクを発揮する、1.4ℓ直列4気筒直噴ターボエンジンを搭載。低中回転域ではウェイストゲートバルブを閉じるノーマルクローズ制御を採用し、ハイレスポンスを実現している。

かくして登場した現行型は、フェンダー、ドアパネル、そしてリヤクォーターパネルに至るまでベースモデルと変更することで、安定感のあるスタイルを手に入れた。全幅は1735㎜となり、シリーズ初の3ナンバーとなったことも目新しい。ただし、超高張力鋼板を従来の3倍も使うことでシェイプアップも実現した。

インテリア

赤と黒の専用加飾が施された、スポーティなインパネ。本革巻ステアリングには滑り止めのディンプル加工が施された上、レッドステッチも採用され、内装全体の統一感が演出されている。空調はフルオートエアコンを標準装備し、ナビゲーションは販売店オプションとして設定。

一方でエンジンは200㏄ダウンした1.4ℓターボエンジンとなり、パワーは3㎰アップながらも、トルクは70Nmも高めたところがポイント。ミッションは3ペダルが6速MTはそのままに、2ペダルはCVTから6速ATにあらためられた点は見逃せないところだ。

うれしい装備

走ればエンジンはレブリミット6000rpmとやや低いが、豊かなトルクによって加速感はかなりのもの。1段高いギヤでコーナーを駆け抜けてもストレスがない。コーナーリングは3ナンバー化によるワイドトレッドの恩恵もあり、リヤが簡単には破綻しにくく、安定性もかなり高い。とはいえ1tを切る車重もあり、ライトウエイトスポーツらしい旋回性能を見せてくれる。格上スポーツカーも簡単に抜き去ることを可能にしてくれるそのパフォーマンスは魅力だ。

6速ATは加速重視のギヤ比を採用。もう一方の6速MTは3速にダブルコーンシンクロを採用するなど、スムーズかつダイレクトなシフトフィールを実現している。
ペダルはAT車、MT車ともにステンレス製となり、スポーティな雰囲気。
Country       Japan 
Debut        2017年9月(商品改良:20年5月)
車両本体価格      202万8400円~209万9900円

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.151「2023-2024 スポーツカーのすべて」の再構成です。

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