自衛意識の改革や対策を徹底!
世間を騒がせる多くのニュースのひとつといえば「車両盗難」といった事柄。クルマ好きでの仲間内における話として話題に上がるだけでなく、クルマのことをよく知らない人でもよく耳にするくらい、社会問題としても深刻な話。
クルマの中枢を司るECUへ不正にアクセスしエンジン始動をなどを行うCANインベーダーや、特殊な機具を用いて車両側と合致するキー信号をランダムに発信し、車両側と照合・合致させることでドア開錠&エンジン始動までやってのけるキーエミュレーターなど、最新犯行手段として挙がってきているものは、特に巧妙で悪質なものへと変化してきている。
やはり、これらの犯行から愛車を守るには、カーセキュリティの取付が納車と共に行う事として順位を優先するべきとも言える。これは取材時に耳にした話だが、「警察署の前に住んでいるのに、その敷地から車両が盗難被害に遭った」ということも発生しているほど、犯人側も盗難対象となる車両を無作為に、かつ大胆に持ち去ってしまう様になってきている。これらの話から愛車を守るために、意識の改革や対策、これを改めてこの機会に見直す事が被害を未然に防ぐことに繋がるはずだ。
これまでの盗難方法を改めて知っておこう!
CANインベーダー
ECU(エンジンコントロールユニット)から、車両の隅々まで張り巡らされているのがCAN(コントローラーエリアネットワーク)。このCANへ専用装置を使い外部アクセスすることで、ECUを乗っ取りドアの開錠やエンジンを掛けてしまうことを可能にしてしまう。
キーエミュレーター
通称「ゲームボーイ」とも言われる盗難方法。コードグラバーと解錠&エンジン始動が似た仕組みだが、キーエミュレーターは車両側と合致するキー信号と合致する信号を機材側よりランダムに出し、照合し機材そのものを車両キーとして使用できるというものだ。
リレーアタック
スマートキーから常時発せられる微弱電波を傍受し、その電波を専用の機械を使用し増幅中継することで、ドアの開閉からエンジン始動まで可能となる盗難方法。電波を中継するということから“リレー”と名付けられた通り、犯行時は2人以上の複数犯で行われる。
コードグラバー
ドアの施錠(ロック/アンロック)を純正のスマートキーで使用した瞬間を狙い、キーレスリモコンが発する施錠開錠コードを盗み取る手段。電波を解析し車両独自のIDを複製することで、スペアキーと同等のものを作り出し、ドア開錠・エンジン始動まで行う。
やはりランドクルーザーは盗まれやすい?
歴代のランドクルーザーに対して〝盗難されやすい車種である〟という認識が多くの人の心の中にあるはず。その理由の1つとなるのが海外での人気。車両全体だけではなくパーツごとにカットして部品取りとしても高値で取引されることもあり、それらの事柄も盗難被害増加の一因となっているのだ。
セキュリティの種類をおさらいしておこう!
物理的ロック式セキュリティ
ハンドルロックやホイールロックなど、文字通り物理的にロックすることで、クルマを動かせなくさせることができるアイテム。導入もしやすく、電子式との組み合わせ使用で、防犯効果も向上させることが可能。
電子式セキュリティ
一般的にカーセキュリティと認知されているのがコレ。専用のユニットを車両へ組み込み、各種センサーやサイレンを装備。愛車に異常があればサイレン発報&リモコンに通知してくれる機能を持つものもある。
こんな事柄も覚えておこう
リレーアタック対策は手軽にできる!
自宅だったり出先などでは、リレーアタック対策が施されたケース類を使用することを心がけるべし。実証実験済みのものは確実に電波を遮断してくれるので、それだけでも予防として効果発揮。
防犯カメラも活用すべき?
設置箇所は限られるが、最新の防犯カメラを活用してみることも自衛手段として考慮したい。AI機能やWi-Fi機能を搭載したモデルもあり、モデルによっては車内に搭載できるアイテムもある。
実は盗難車両は身近にある⁉︎
盗難された車両は、一時的にコインパーキングで保管し、その後移動させるケースもあるのだそう。万が一愛車が被害に遭ったら、警察と連携したり、怪しき車両を見かけたら通報といった行動を心がけたい。
愛車を守るために覚えておきたい!
これまで判明している盗難に使用するツール類が、犯行グループ側が全て所有するケースが検挙される中では増えてきているそう。その背景は、ツールの入手のしやすさ・マニュアルの流通など、盗難被害が身近に迫っているということでもある。
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STYLE RV(スタイルRV) Vol.181 トヨタ ランドクルーザー250より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]