次期モデルはEV化の予定 ICEを堪能するチャンス

ジョン・クーパーがレースのために手掛けたチューニングカーをイメージしてつくられたのがミニ最強モデルのJCW(ジョン・クーパー・ワークス)。3ドア、コンバーチブル、クラブマン、クロスオーバーと4つのボディタイプに設定されており、専用チューニングのエンジンやサスペンション、エアロパーツなどを装備することで走行性能を高めた。

エクステリア

観音開き式リヤゲートを備えるクラブマンは、頭上が狭くても荷物の出し入れができる利点がある。レーシーな雰囲気を醸し出す写真のストライプはオプションで、レッドのほかブラックも設定。「チリレッド」のルーフとミラーキャップも標準化する。
撮影車両は、19インチの「サーキット・スポーク」と呼ぶツートーンのアルミホイールを履く。4ピストンブレーキキャリパーは赤でペイントされていて、足元からスポーティなムードを放っている。

この4タイプの中で一番過激な走りを見せてくれるのは、やはり最も軽量な3ドアだ。2.0ℓ直噴ターボのエンジンは発進直後から強力なトルクを発揮して、パワフルな加速を見せてくれる。コーナー入口でアクセルをスッと戻せば、僅かにリヤが巻き込んでくるので、まさにゴーカート感覚で曲がることができる。

インテリア

丸形のセンターディスプレイやトグルスイッチなど、MINI共通のデザインが施される。ピアノブラックを基調に、ステアリングなどにレッドステッチを配置。イグニッションオンで「JohnCooper Works」のスタート画面が表示され、走る前から気分を盛り上げてくれる。
最新のロックアップ機構が備わる8速ATは、ダイレクト感のある変速フィールが魅力。シフトレバー下にセンターディスプレイのコントローラーを配置
アクセルはオルガン式で、長距離でも疲れにくく、ペダル配置も適正だ。

だが、加速重視の人ならクラブマンがいい。JCWのエンジンは全車が2.0ℓターボだがチューニングや駆動方式が違い、0-100㎞/hの加速が最も速いのはクラブマンなのだ。3ドアとコンバーチブルのエンジンは231㎰/320NmでFFなのに対し、クラブマンとクロスオーバーは306㎰/450Nmと、だいぶ差がある。駆動方式も4WDになるので、加速時やコーナーからの立ち上がりではクラブマンが最も速く走ることができる。ホイールベースが長いから乗り味にも落ち着きが増している。ミニは次期モデルからはEVになるため、過激なエンジン車のミニに乗りたい人は、早めにJCWをオーダーしておきたい。

Country       Germany
Debut        2014年3月(3ドア、5ドア、コンバーチブルマイナーチェンジ:21年5月)
車両本体価格     516万円~647万円

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.151「2023-2024 スポーツカーのすべて」の再構成です。

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