全国各地からロータリー使いが集結!
頭文字Dの舞台として有名な榛名山・伊香保スケートリンクで、2025年5月31日にレーシングカフェD'zガレージ主催の「榛名ロータリーミーティング」が開催された。回を重ねるごとに参加台数や出展ブースは増え続け、今回は過去最大規模を更新。あいにくの雨天にもかかわらず、全国各地から多くのロータリーファンが集結し、会場は熱気に包まれた。ここでは、歴代ロータリー車で埋め尽くされた会場から、特に注目を集めたマシンをピックアップして紹介していこう。
DIYチューンの筑波タイムアタック仕様FC3S!

高校時代に先輩のFC3Sの助手席で走りに衝撃を受け、51歳となった現在までの愛車は全てFC3S。オーナー歴30年以上の経験を活かして、ついに昨年FC3Sの専門店(修理・中古パーツ販売)をオープンしたのがWEEDさんだ。イベントに持ち込んだ迫力のマシンは、人生7台目となるFC3Sをタイムアタック仕様としたもの。

15年前にノーマルボディで筑波1分フラットを記録したマシンをベースに、ワイドボディ化でアップデートを実行。前後フェンダーはタモンデザインがベース、リヤウイングとゲートは自身でイチから製作したワンオフ品だ。車高調はスーパーナウ製で、ホイールはエンケイRS05RR(FR:11J×18)、タイヤはアドバンA050(FR:295/30−18)を履く。

中古ハウジングやシール類で組み上げた自称“ジリ貧仕様”の13Bエンジンは、オリジナルのサイドポート拡大加工とTD06タービンをパワーFCで制御する400ps仕様。「足りないものは知恵と工夫で…」がコンセプトだ。

不要な内装は全て撤去し軽量化。ダッシュボードまでワンオフパネルで製作されたスパルタンなインテリアだ。ミッションは純正5速としつつ、電動パワステ化が施されるなど近代的な装備も備わる。

筑波サーキットの目標タイムは58秒台。来シーズンのシェイクダウンを目指し、細部のセットアップを進めていくというから期待したい。
街乗りの快適性も犠牲にしないサーキットスプリンター

FC3SやFD3Sとロータリーターボを乗り継いできた“みどり”さんが、結婚を機に13年前に乗り換えたのがこのRX-8。RX-8を選んだのは「奥さんからターボ車はNGというお達しだったので…」という理由。

エンジンはRE雨宮のエアクリーナー、エキマニ、マフラーにレッグモータースポーツ製ECUというライトチューン仕様。DIYでシースルー仕様としたインダクションボックスが自慢だ。ミッションは後期純正6速に換装されている。

レボリューションの車高調に加え、フロントにブレンボ4ポット、リヤのローター拡大でブレーキもしっかりと強化。ホイール&タイヤはアドバンレーシングTCIII(FR:9.5J×18)にシバタイヤR31(FR:265/35−18)を履く。

エクステリアは前後バンパーとサイドステップがマツダスピード、ボンネットとトランクがRE雨宮のカーボン製、GTウイングがレッグモータースポーツとなる。
ホームコースの茂原ツインでは48秒753というRX-8最速記録を保持。街乗りでの快適性も重視して、内装やエアコン&オーディオ類を全て残しているのもこだわりだ。
念願叶って手に入れたFD3Sで個性を追求!

現在23歳の若きロータリーフリークの13さん。REスポーツ車に乗ろうと思ったきっかけは友人が買ったFD3S。免許取得後は予算の都合もあってRX-8を2台乗り継いだが、ついに昨年、念願のFD3Sを手に入れた。

カスタマイズでコンセプトとしているのは「他の人とはかぶらない個性」ということで、TCPマジックのワイドボディを軸に、ボンネットはOdula、GTウイングとリヤディフューザーは前オーナーが装着したメーカー不明品という構成。ボルクレーシング21Cを合わせて理想とするエクステリアを形にした。

ノーマルタービンのVマウントという現在の仕様は前オーナーによるもの。今後はタービン等を含めて全てトラスト製パーツで仕上げていくそうだ。
GReddy I-7の迫力を5ナンバーの枠で再現!

1989年の東京オートサロンに展示されたRE雨宮グレッディIを見て、FC3Sに乗ろうと決めたというNight Jackさん。購入したのは32年前。すでにFC3Sは生産終了となっていたが、走行3000kmのディーラー展示車だった最終モデルをベースに作り上げたのがこのマシンだ。


フロントマスクを始めとしたスタイルはグレッディ1をオマージュしているが、「5ナンバーで3ナンバーをカモる」のコンセプトに合わせたナローボディがこだわり。ホイールは当時モノのSSRプロフェッサー(17インチ)にアドバンネオバAD09を組み合わせる。

現在搭載するエンジンは通算4機目で、耐久性を重視したハイフロータービン仕様。F-CON Vプロ制御で350psを発揮する。エンジンチューンは一貫してパンスピードに依頼しているそうだ。
RX-8でJDMとUSDMの融合を楽しむ!

本命だったFC3Sには手が届かず、予算の都合で選択したRX-8だったが、その楽しさは想像以上。車検のタイミングだったという7年前に乗り替えたのが、2台目となるこの前期型。走りを目指した1台目に対し、2台目は魅せるカスタムを追求。自慢ポイントはUS仕様の後期ライトと前期マツダスピードバンパーを組み合わせたフロントセクション。灯火類は全てUS仕様のアイテムだ。

フェンダー被りの圧倒的なローダウンスタイルは、ACC製のエアサスで実現。ディープリムのホイールはワークエモーションT5R 3ピース(FR:10J×19)で、タイヤサイズは215/35−19となる。

室内は純正オプションのブラック×タン仕様に変更されているほか、メーターや各種スイッチ類、サンバイザー、フロアマットをUS仕様としている。これらのアイテムはすべてオーナーの“わがし”さんが個人輸入で手に入れたものだとか。
⚫︎取材イベント:榛名ロータリーミーティング2025


