フロントフェンダー部を見れば、主にオーバーバングを長くしながらノーズを下げていることがわかる。

ラダーフレームのままながら着座位置を低めるなどの工夫もされており、きわめて全高の低い流麗なボディを生み出している。

また、トランスミッションは5速MTで、エンジンはスバイダーに搭載される65psの1.0ℓ、もしくは日本GPに出場したP3に搭載されていた1.3ℓのDOHCの搭載が検討されていた。加在てサスペンションには、スタビライザーなども追加されていた。

60年代に入って日本メーカ—各社はこぞって2ドアのスプリントモデルを検討しコンセプトカーを発表していたが、ダイハツも同様の検討を行なっていたことを示す1台だ。

デザインはコンパ—ノ同様にアルフレッド・ビニャーレによるもので、1964年にトリノショーに出品されたダイハツ・スポーツカブリオレ・プロトタイプをベースに開発されたが、ともに市販化には至っていない。

コンパーノの横広イメージから、センタークラスターの造形をふくめて、ドライバーオリエンテッド狙いとなったインパネ。

思いっきり低さを演出したボディスタイル

スパイダーから生まれたハードトップであることもあり、ルーフ&Cピラーとの整合にやや違和感があるが、全体としては低重心でスレンダーな魅力に溢れる。フェンダーミラーは、キャビンに近い。