サクラム管で引き出す、ロードスターの真のパフォーマンス
クラフトマンシップが生み出す唯一無二の高周波ラテンサウンド!
憧れを込めて通称“サクラム管”と呼ばれるサイレンサーキットは、玉石混交のロードスター用スポーツマフラーのなかでも孤高の存在だ。サクラムならではの大きな魅力は独自の理論に基づく優れた排気効率に加え、創業当時から変わることのないクラフトマンシップによる工芸品の域に迫る美しい仕上がりを誇る。

熟練の技術者が各パーツに微調整を行いながら高精度で組み上げていくワンオフ品さながらの製造方法がゆえに、フル稼働でも月に生産できる本数は30本ほどが限界なのだという。

サクラムがこだわるのは、12気筒F1マシンがモナコのトンネルで奏でる甲高いサウンドを理想とした、官能的なラテンサウンドだ。なかでもNA系ロードスター向けは同社が手掛けた最初の4気筒用マフラーであり、その調律技術は現行ND系モデルにも受け継がれている。

この唯一無二の高周波サウンドを生み出すのは、サクラム独自のスポーツマフラー調律技術。マフラー内の金属パイプでの音の反射を細かく制御し、目標の周波数を奏でる仕組みだ。金管楽器のように管長を調整して音程を決めるが、クルマのマフラーは音程調整機能がないため、管の長さで周波数を制御する。
ターゲットとなる周波数はエンジン気筒数によって異なるが、4気筒エンジンのロードスターの場合は400Hzに設定。これは音源となるエンジンの排気バルブ作動が、6000回転時に200回(=200Hz)だから。これを倍音となる400Hzに調律するために、各サイレンサー間のパイプ長やサイレンサーの内部構造、レゾネーター(共鳴管)などを複雑に組み合わせて理想のサウンドを実現しているのだ。

ND系では純正の中間パイプを活かしたリヤピース交換タイプを採用。装着工賃はわずか3300円と手軽に換装できるのも魅力だ。


「クルマが走れる間は壊れない」を目標に、高い耐久性を追求しているのもサクラム製品の特徴。複雑なパイプレイアウトによる熱膨張差の対策として補強を追加。振動吸収用のブッシュも耐熱タイプを採用するなど、細部にに至るまで妥協はない。

専用設計のツインテールは小型のエクスポーネンシャルホーン形状で、単に音量アップを目的とせず、不要な高周波共鳴や鳴きを抑える役割を担う。

サクラムのサイレンサーキットは全て、第三者機関による音量・加速騒音審査をクリアした保安基準適合品。ND系ロードスター(1.5L)とロードスターRF(2.0L)の6MT、6ATの全年式に対応している。
純正マフラーとほぼ同じターゲット周波数で調律されたため、アイドリングや低回転域では控えめな音質だが、4500回転を境に官能的な高音が響き、7000回転まで淀みなく続く。その音色はロードスターの走りの楽しさを一層引き立ててくれる。ぜひご自身の耳でその唯一無二のサウンドを体感してほしい。
●取材協力: サクラム 埼玉県深谷市永田1098 TEL:048-584-7117
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サクラム
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