3種類用意するパワートレイン PHEVの加速性能は格別

MINI・クロスオーバーはMINIのもつ愛らしいデザインと実用性を兼ね備えたマルチな一台。MINIを謳うには、いささか大きなボディサイズとなるが、ひと目でMINIと分かるスタイリングに仕上がっており、インテリアもほかのMINIに準じた遊び心のあるデザインを採用した。

エクステリア

前後のアンダーガードやルーフレールが、クロスオーバーテイストを醸し出している。最低地上高は、147㎜の「SE ALL4 」を除き165㎜。整備された林道や圧雪路などであれば十分な高さを確保する。

それでいながら室内や荷室は意外に広く、後席にはスライド機能を備えるなど積載性も良好だ。パワートレインも豊富で、主力はディーゼルだが、ガソリンの直噴ターボを搭載したプラグインハイブリッドも選べる。さらに頂点には2.0ℓターボを搭載する「ジョン・クーパー・ワークス」もある。

インストルメントパネル

センターの丸型ディスプレイ、インパネ中央のトグルスイッチなどMINIの流儀に則ってデザインされている。内装の加飾は、ブラックのほか、「MINI Yours」から写真の「シェーデッドシルバー」、「ピアノブラック」も選択できる。

この中でも面白いのがプラグインハイブリッドの「クーパーSE ALL4」。駆動と発電を兼ねた3気筒の1.5ℓターボを搭載し、後輪をモーターが駆動するタイプの4WDだ。フル充電時の航続可能距離はカタログ上で53㎞となっているから実質40㎞程度はEV走行が可能。

居住性

E走行時は後輪のみが駆動するので、MINIらしからぬFRの走りが体感できる。とはいえアクセルを深く踏み込むとエンジンが始動して、すぐに4WD状態になる。エンジンが1.5ℓターボでリヤモーターのトルクも大きくはないが、両方が出力を発揮した時のトルクは強力で、ディーゼルの「クーパーSD」を上回る俊敏な加速性能を披露してくれる。

うれしい装備

センターディスプレイは、従来と同様にタッチ式で、直感的な操作が可能。2020年のマイナーチェンジで、ボタンがフラット化されている。
走行モードは、レスポンスが高まりスポーティな走りに向く「SPORT」、省燃費運転用の「GREEN」、デフォルトの「MID」を用意する。
月間販売台数          NO DATA 
現行型発表           17年2月(グレード追加 21年5月)
WLTCモード燃費         16.9 ㎞/ℓ ※「COOPER D」

ラゲッジルーム

ハンドリングは反応が素早く、MINIらしい軽快感が味わえるが、3ドアや5ドアほどはクイックではないので落ち着いて乗れるのもいい。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.153「2024 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

「2024年 国産&輸入SUVのすべて」モーターファン別冊 統括シリーズVol.153|最強のクルマバイヤーズガイド【モーターファン別冊 ニューモデル速報】公式サイト

モーターファン別冊 統括シリーズ Vol.153「2024年 国産&輸入SUVのすべて」/2023年10月16日発売。

http://motorfan-newmodel.com/integration/153/