パワフルで余裕の走りが好感 車内は便利な快適装備が充実

C3エアクロスはヤリスクロス並みのボディサイズでありながらも、優れたパッケージングを実現したSUV。

エクステリア

ダブルシェブロンからつながるLEDライト、白いルーフカラーやリヤクォーターガラスの装飾が目を惹く。立体感のあるテールランプも個性的。全車にツートーンルーフ、ルーフレールを標準装備する。

コンパクトハッチのC3とはボディが別設計になっており、エアクロスの方がホイールベースが70㎜も長く、全長も165㎜長い。その延長分は室内空間に充てられており、短い全長を感じさせない後席の居住性や荷室を備えている。さらに後席にはスライド機構が設けられ、助手席も前倒しできるから長尺物を車内に積むこともできる。

インストルメントパネル

黒を基調にクロームの加飾やシートと同じファブリックをダッシュボードに配置するなど、質感向上策が施されている。7インチタッチスクリーンやスマートキー/エンジンスタートボタン、オートエアコンを全車に標準装備する。

発売当初は愛くるしいスタイリングで話題を集めたが、2021年秋のマイナーチェンジから近年のシトロエンのデザインコンセプトを取り入れた精悍な顔つきになった。インテリアも色合いがシックになり、シートのクッションを厚くしたことで快適性も向上させている。

居住性

エンジンは3気筒の1.2ℓターボと4気筒の1.5ℓディーゼルを設定。プジョー2008では8速ATが奢られているのに、C3エアクロスでは6速ATというのが残念なところではあるが、動力性能的に不満を感じさせるシーンは少ない。ガソリンエンジンは低回転域からトルクフルで、1.2ℓでもスムーズに走ることができる。3気筒特有の振動やノイズが抑えられているのも美点だ。ディーゼルなら全域で余裕が増し、力強い走りをもたらしてくれる。

うれしい装備

「PACK」系に標準の電動メッシュサンシェード付きパノラミックサンルーフは、採光性と開放感の高さを享受できる。前側はスライドが可能。
荷室ボードは、上下2段に設置可能。上段にすると後席前倒し時の段差が抑えられ、写真のように下段にすると荷室高を稼ぐことができる。
月間販売台数          NO DATA 
現行型発表           19年7月(新エンジン追加 22年7月)
WLTCモード燃費         21.3 ㎞/ℓ ※ディーゼル車

ラゲッジルーム

乗り心地は少し引き締まっており、路面の凹凸を少し伝えるが、カーブでのボディの動きはしなやかで、シトロエンらしいゆったりとした心地良い走りが体感できる。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.153「2024 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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