電動化でも悪路走破性は健在 居住性や荷室の積載性も十分

生粋のオフローダーながら、販売台数は日本がアメリカに次いで世界で2番目に多く、日本国内の輸入SUVの販売上位の常連となっているほどの特異な売れ方をしている。

エクステリア

全車に共通するのは、ドアやフェンダーなどをアルミ製とすることで約90㎏のダイエットに成功した軽量ボディ。「RUBICON 」系はサイドステップをもたないハードコアな仕様となっている。

台数限定の特別仕様車が頻繁に設定されているのも大きな特徴だが、最近の特筆すべき新しい動きとして、まさかのPHEVが追加された。2.0ℓ直4ターボエンジンに内蔵された63㎰/54NmのP1モーターはエンジン始動と発電が役目で、8速ATの前に搭載される145㎰/255NmのP2モーターが駆動を担う。

インストルメントパネル

8.4インチのAVシステムが小さく見えるほど幅広く、機能的なインパネは「ジープ」らしいタフさを演出する。着座位置が高く、視界は良好だがバンパー位置を把握するのは難しいためカメラやセンサーを的確に活用したい。

駆動用バッテリーの容量は15.46kWhで、EV走行可能距離WLTCはモードで最大42㎞と長くないが、兎にも角にもあのラングラーがEV走行できるところに意義がある。しかも、ラングラーの中でも特に優れた悪路走破性を誇る「ルビコン」を名乗ることにも注目だ。モーター駆動によるリニアな加速はオフロードでもコントロール性に優れ、扱いやすいことには違いない。

居住性

さらに、電動化のためのシステムを搭載して重量が増加しても走破性は変わらず、地上高やアプローチ&デパーチャーアングルへの影響もないことを強調して伝えている。駆動用バッテリーはリヤシートの下に搭載されているが、居住空間や荷室への影響はなく、背もたれを前倒しすると最大で約2000ℓものスペースを創出することができる。

うれしい装備

撮影車の「4xe」はプラグインハイブリッドモデル。後席の使いやすい位置にAC100Vコンセントや4つのUSB電源が備わっている。
プラグインハイブリッドながらスイッチ操作だけで前後のディファレンシャルをロックする装備を搭載。オフロードでの走破性を実現する。
月間販売台数      NO DATA 
現行型発表       18年10月(「UNLIMITED RUBICON 4xe」追加22年12月)
WLTCモード燃費     10.0 ㎞/ℓ ※「UNLIMITED SAHARA」

ラゲッジルーム

独特の無骨なスタイルと高い利便性と本格的な走破性を誇るラングラーが、こんなに早く電動化まで実現してしまうとは意外だった。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.153「2024 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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