Ford GT Alan Mann Heritage Edition

GT40の軽量仕様を開発したアラン・マン・レーシング

フォード GT アラン・マン ヘリテージ エディションのエクステリア。
アラン・マン・レーシングは、GT40をベースに軽量素材を多用したプロトタイプを開発。このコンセプトはフォード・ワークスにも採り入れられることになった。

1965年から1966年にかけて、アラン・マン・レーシングはより軽量な素材を用いて2台のGT40を製作した。どちらのプロトタイプも主要レースでの勝利はなかったが、その後、フォードは軽量素材を導入したマークIIで、1966年のル・マン24時間レースを制している。

今回のヘリテージ エディションでは、アラン・マン・レーシングのGT40に対するリスペクトとして、当時のカラーリングであるアラン・マン・レッドにゴールドのストライプが入れられた。フォード GTプログラムのマネージャーを務めるマイク・セバーソンは、スペシャルエディションについて次のようにコメントしている。

「サーキットにおける猛烈な追い上げ、そしてライバルを圧倒する革新的な技術。フォード GT アラン・マン ヘリテージ エディションは、フォードを勝利に導いたアラン・マン・レーシングへのオマージュとして開発されました。レッドとゴールドのスペシャルカラーリングが施されたこのフォード GTは、アラン・マン・レーシングがル・マン24時間レース優勝に貢献したことへのリスペクトです」

カーボン製パーツは軽量化へのオマージュ

フォード GT アラン・マン ヘリテージ エディションのエクステリア。
フロントスプリッター、サイドシル、リヤディフューザーは、軽量化へのリスペクトとしてグロス仕上げのネイキッドカーボンが採用された。

フォード GT アラン・マン ヘリテージ エディションのエクステリアには、鮮やかなアラン・マン・レッドのベースカラーに、ゴールドのレーシングストライプが入れられ、さらにフローズン・ホワイトのアクセントストライプ、ドア、ボンネット、リヤウイングに“16”のラウンドネームが配されている。

20インチホイール、フロントスプリッター、サイドシル、ミラー、エンジンルーバー、リヤディフューザーにはグロス仕上げのカーボンファイバーを採用。ブレンボ製ブレーキキャリパーはブラックにレッドのグラフィックが施され、ラグナットはブラック。1960年代当時を思わせながらも、モダンに仕上げられている。

コクピットにもレッドのアクセントカラー

フォード GT アラン・マン ヘリテージ エディションのコクピット。
コクピットはブラックのレザー&アルカンターラにカーボンファイバーの組み合わせ。シートやパドルシフトなどにアラン・マン・レッドのアクセントが入れられた。

カーボンファイバーは、ドアシル、コンソール、レジスターなど、コクピット内にも使用。エボニー・アルカンターラで包まれたカーボンファイバー製シートには、ゴールドとレッドのアクセントステッチが入れられた。座面にはエンボス加工が施され、ヘッドレストには“GT”ロゴが配されている。

インストゥルメントパネルはマットカーボンファイバーに、レザーとアルカンターラの組み合わせ。ピラーとヘッドライナーはエボニー・アルカンターラでラッピングされた。ステアリングホイールはエボニー・アルカンターラにブラックステッチが入れられ、デュアルクラッチ・パドルシフターはエクステリアと同色のアラン・マン・レッドで仕上げられている。

アラン・マン・レーシングのディレクターを務めるヘンリー・マンは今回のトリビュート仕様に喜びを隠さない。

「フォード GT40の輝かしいモータースポーツの遺産を、この素晴らしい限定仕様で祝福できることは、アラン・マン・レーシングとマン・ファミリーにとって大変光栄なことです。我々のチームのカラーリングであるレッドとゴールドが蘇り、シカゴでオリジナルのGT40と一緒にこの新しいGTをデビューさせることは、夢のような出来事となりました」