日常使いで静粛性が向上 自然な操作フィールも魅力

マイナーチェンジでグッと質感がアップしたキックス。なんといっも第二世代e-POWERシステムを搭載したのが大きなポイントだ。

エクステリア

4WD は後輪をモーターだけで駆動するメカニズム。その関係によりマフラーサイレンサーが横向きになっているのがFFとの違い。17インチアルミホイールやルーフレールは全車に標準装備となる。最小回転半径は5.1m。

モーター出力が5%、最大トルクが7%向上したことで、街なか走行もそうだが、クルージング性能も上がっている。低速時のエンジン始動頻度が少なくなったので、普段使いでの静粛性も向上。また、e-Pedalの操作フィーリングがより自然になり、スポーツモードやエコモードを使っているときにもBレンジへの切り替えができるようになった。

インストルメントパネル

e-POWERの動作状態など各種情報を適切に表示する7インチカラーディスプレイと指針式メーターを組み合わせたデザインは、若干古く感じる。視界に不満はないが、ノーズ位置までは視認できず、車両感覚はややつかみづらい。

これでいわゆるエンジンブレーキが必要なシーンでも、ドライブモードを切り替える煩わしさがなくなるなど、全体を通じてフレキシブルな使いやすさが増したといったところだ。また、e-POWER 4WDモデルが登場したのもうれしいニュース。

居住性

e-Pedalの進化と合わせると、ただでさえフットブレーキを踏むのが怖い雪道では最強と言ってもいいかもしれない。最低地上高も170㎜確保されているので、きちんと除雪や圧雪が入るとしても雪道を走る機会が多いという地域にお住まいの方などは、コンパクトなボディサイズと合わせて、かなり使いやすいモデルの登場に喜んだ方も多かったのではないだろうか。

うれしい装備

Dシェイプの本革巻きステアリングホイールを全グレードに標準装備。乗降時に足との干渉を防いでくれ、直進時には足元の広さを演出する。
ドライブモードはスタンダード/エコ/スポーツの3つから選択可能。独立したスイッチで制御するEVモードはマナーとチャージから選べる。
月間販売台数       1554台 (23年9月~24年2月平均値)
現行型発表    20年6月( マイナーチェンジ 22年7月)
WLTCモード燃費  23.0 ㎞/ℓ ※FF車

ラゲッジルーム

さて、安全装備の方も進化している。前方衝突予測警報として、2台前の車両の車間や相対速度を検出し、表示とアラームで注意を促してくれる機能が入った。2台前ということで、早めの対応ができることもあり、実用性の高い安全装備と言えそうだ。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.158「2024-2025 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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