大胆に張り出したフェンダーフレアを装着、標準の「i3」よりも広いトレッドに
BMWは現在、パフォーマンス「M」ブランド初となる、高性能電気自動車「M3 EV」を開発中だが、その量産型プロトタイプをカメラが捉えた。
豪雪のフィンランド山中でキャッチしたプロトタイプは、まだまだカモフラージュが多いが、「ビジョン・ノイエ・クラッセ」コンセプトに似ていることあわかる。また、複雑なシャシー技術に対応するフェンダーは非常に幅広く、「i3」より低い印象だ。

フロントエンドでは、後退角のあるヘッドライトの間には幅広のグリルを配置、下部にはEVながら大型のエアインテークがありそうだ。
側面では、フラッシュマウントされたドアハンドルを装備、流線型のボディーワークが見てとれる。さらに、かなり張り出したフェンダーフレアを装着、標準の「i3」よりも広いトレッドを持っていることがわかる。後部では、丸みを帯びたリアバンパーと、ほぼ垂直のトランクも確認できる。
キャビン内での注目は、CES 2025で同ブランドが発表した「オペレーティング・システムX」の搭載だろう。これは、フロントウィンドウの下部にピラーからピラーの一面を覆う大型ディスプレイを装備するものだ。ディスプレイは3つのセクションに分かれており、ドライバーの正面にあるディスプレイはデジタルインストルメントクラスターとして機能する。残りのセクションはカスタマイズ可能で、天気からGメーターまで、あらゆるものを表示するウィジェットを最大6つ配置できる。このシステムの搭載は確定していないが、有力であることは間違いない。

量産型には4基の電動モーターが各ホイールに1つずつ搭載されることがわかっている。BMWの開発責任者であるフランク・ウェーバー氏は、これらが最大1360ps(1000kW)の高度なトルクベクタリング技術を備えていると語ったが、量産型では710ps程度に抑えられる可能性が高いことが新たにわかった。しかし、「M3 CS」の550psを考慮すればとんでもない数値と言えそうだ。
M3 EVのワールドプレミアは2026年で、ICE搭載「M3」と共に登場することも確定している。














