センターディスプレイは11.2インチに拡大
新インフォテイメントシステムは大幅に性能向上

XC60はボルボ・カーズのベストセラーモデル。現行モデルはこれまでに世界で150万台以上が販売され、2024年には過去最高の年間販売記録を達成している。2017年に導入された日本では、日本カーオブザイヤー(2017-2018)を受賞し、2024年までに累計で約2万3000台を販売している主力モデルとなっている。今回、XC60は大幅な刷新を受け、次世代のユーザーエクスペリエンスの採用、内外装デザインのリフレッシュ、快適性の向上と環境負荷の低減など、さらなる進化を遂げている。

プラスB5|250ps/360Nmの2.0L直列4気筒ターボエンジン+8速ATに、12ps/29Nmのモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムを搭載する前輪駆動モデル。WLTCモード燃費は13.3km/L

エクステリアはより現代的で洗練されたルックスを実現した。ボルボのアイコンであるアイアンマークとシンクロした2方向から伸びる斜線が重なり合うデザインを取り入れたフロントグリルは、最新のXC90とも共通したデザイン。さらに、新たなホイールデザインと、ダークカラーに変更されたフルLEDテールライトが力強さを引き立てている。ボディカラーには新色の「フォレストレイク」「オーロラシルバー」「マルベリーレッド」が加わった。

ウルトラB5 AWD|250ps/360Nmの2.0L直列4気筒ターボエンジン+8速ATに、12ps/29Nmのモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムを搭載する四輪駆動モデル。WLTCモード燃費は12.8km/L
ウルトラT6 AWDプラグインハイブリッド|253ps/350Nmの2.0L直列4気筒ターボエンジン+8速ATに、フロント71ps/165Nm、リヤ145ps/309Nmの2モーター、そして18.8kWhのリチウムイオン電池を組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載する四輪駆動モデル。WLTCモード燃費は14.3km/Lで、EVモード走行距離は81km

インテリアでは、環境負荷の低減に寄与するレザーフリー素材の採用を拡大。最上級トリム「ウルトラ」では、従来のファインナッパレザーに加え、100%リサイクルポリエステル素材「ネイビー・ヘリンボーンウィーブ」を無償オプションに設定。スタンダードトリムに位置づけられる「プラス」には従来の本革シートに替わり、リサイクル素材とバイオベース素材から作られる「ノルディコ」シートを標準装備。全グレードにテイラード・ダッシュボードやオレフォス社製クリスタルシフトノブを採用するなど、スカンジナビアンデザインならではの上質で心地よい空間が演出されている。

インパネでは9インチから11.2インチに拡大されたセンターディスプレイが目を引く。解像度は21%向上したほか、クアルコムテクノロジーズ社の次世代のコンピューター基盤「スナップドラゴン・コックピットプラットフォーム」の導入により、Googleを搭載したインフォテインメントシステムは、従来と比べて情報処理速度は2倍以上に、グラフィック生成速度は10倍に向上。より快適でスムーズな操作を実現する。

新しいホーム画面は、EX30やXC90などの最新ボルボ車と同様の新しいインターフェイスを備えたグラフィックになり、より快適な次世代のユーザー・エクスペリエンスを提供する。新しいインターフェイスでは、ホームボタンを押すことにより、地図などが表示されるメイン画面にワンタップでアクセスできるようになった。また、ドライブモードの選択がより使いやすくなり、ホーム画面の「ドライブモード」ボタンから、最適なドライブモードにワンタップでアクセス可能だ。

また、ウィジェット機能によって、お気に入りのメディアやハンズフリー通話などに簡単に切り替えが可能だ。さらに、コンテクスチュアルバーでは、走行状況などに応じて、例えば低速になると車外カメラのアイコンが表示されるなど、使い勝手が向上している。Googleを搭載したインフォテインメントシステムは、継続的な無線ソフトウェアアップデート(OTA)で時間の経過とともに進化していく。

トンネルコンソールには、より利便性を高める変更が加えられており、新デザインの2+1のカップホルダーや、より使いやすい位置に配置されたスマートフォンのワイヤレス充電器が使い勝手を向上。ピラーやエンジンルーム等には遮音材が追加採用され、キャビンの静粛性が向上している。

安全面では、パイロットアシストにエマージェンシー・ストップ・アシスト機能を追加。この機能は「パイロットアシスト」作動中に、ドライバーが両手でステアリングホイールを握るよう求められても反応しない場合に、自動でクルマを安全に停車させるものだ。

マイルドハイブリッド仕様の「B5」パワートレインは、今回新たにミラーサイクル化され、従来比で燃費効率が約5%向上している。

●ボルボ「XC60」ラインナップ
・プラスB5:789万円
・ウルトラB5 AWD:879万円
・ウルトラT6 AWDプラグインハイブリッド:1029万円
※価格は消費税込み