最高出力1341馬力の超角張ったスーパーカー、「ハイパーフォース・コンセプト」がベースか

近年、売上高が投資額に見合っていない日産は、大規模なコスト削減策に着手している。新製品ロードマップは、クロスオーバーSUVやミニバンといったお馴染みの車種が中心となっているが、楽しいクルマへの期待はまだ残っている。フェアレディZは健闘しており、将来的には新型シルビアが加わる可能性もある。さらに、次世代GT-Rも開発中であることは間違いないようだ。

先月ニューヨークオートショーで海外カーメディア『Motor1』のインタビューを受けた日産USAのチーフプロダクトプランナーは、「GT-Rは間違いなく復活する」と明言したようだ。そして今、別の幹部がこの発言を裏付けている。製品マーケティング戦略担当副社長のアルノー・シャルパンティエ氏は、英『Auto Express』の取材に対し、同社が新型スーパーカーの開発に積極的に取り組んでいると語ったことがわかったのだ。
同氏は、「現在、人員配置に取り組んでいます。いつ、どのように実現するかは、正直なところまだわかりません。しかし今、私たちが目指しているのは、単にスポーツカーをつくることではなく、今後数年間で(機能すると)見込まれるパワートレインを備えたスポーツカーをつくることです。電気自動車(EV)であっても、電動化されていても、スポーツカーであることは変わりません。しかし、EV とSUVが同じ性能になってしまうと、問題が生じます」とスポーツカーへの情熱を語っている。
また、日産がR36(?)でどのような方向性を取ろうとも、シャルパンティエ氏は、このフラッグシップモデルは「スポーツカーの概念を刷新する」必要があると述べています。すでに日産が次期GT-Rが完全電気自動車になる可能性を示唆してから、約1年半が経ったが、やはり最新情報でも、最高出力1000kW (1341馬力)の超角張ったスーパーカー、「ハイパーフォース・コンセプト」がベースとなる可能性が高いようだ。
しかし、GT-Rの開発者として有名な田村宏志氏は、『Top Gear』誌のインタビューで、「100%EVになるかどうかはわかりません」と述べている。「日産は次期GT-Rについて顧客の意見を聞くことになるでしょう。そして、顧客が完全な100%電気自動車を望まないのであれば、(製造すべきではないでしょう)。しかし、顧客がハイブリッドを受け入れれば、実現する可能性はあるでしょう」と語ったようで、現段階で答えが出ていない状況が正解のようなのだ。
唯一、有力な情報としてある、「ハイパーフォース・コンセプトにインスパイアされたエクステリアデザイン」を基に、予想CGを製作した。フロントエンドは、角張ったスリムなヘッドライトを装備、内部にはLEDデイタイムランニングライトと3連ライトが内蔵される。また、斬新なM字型デザイン、プラスアンダー部分を全面に出したデザインで、高速での安定感をアップ。中央グリルはデユフューザーと一体化したデザインとなり、フロントハウスはもちろん、リヤハウスは迫力満点の張り出しデザインが予想される。そして、リヤサイド上部分はウイング状のデザインで、整流効果は抜群となりそうだ。
いずれにせよ、現在レクサスは、「LFA」後継「LFR」を開発していると思われるほか、ホンダは「NSX」後継モデルに取り組んでいると言われており、2028年までにはGT-Rを含む3台が出揃うと見込まれる。1000馬力を超える国産ハイパーカー戦争が勃発しそうだ。






