包まれ感のあるインパネ意匠 後席や荷室の空間効率は抜群

2024年に国内で最も多く登録されたレクサスはNXであった。1ヵ月平均で約1900台だからフォレスターと同等だ。

エクステリア

撮影車は“F SPORT”で専用デザインの20インチアルミホイールを履く。メッシュタイプのフロントグリルや高輝度シルバーのバンパーモールなども同仕様における差別化ポイントだ。最小回転半径は5.8m。

NXが高い人気を得た理由は、レクサスらしい内外装の上質感と、実用性を両立させたことにある。インパネの中央には、14インチの大型ディスプレイオーディオがドライバー側へ傾けて装着される。助手席に座ると目の前のインパネが少し寂しい印象を受けるが、ドライバーには囲まれ感のあるデザインで車両との一体感も得やすい。光沢のあるブラックのパネルも使われ、流行に沿った高級感を漂わせる。

インストルメントパネル

液晶メーターは全グレードに標準装備。ドライブモードにより意匠が変わるのは気分が上がる。コネクティッドナビ対応14インチディスプレイオーディオやカラーヘッドアップディスプレイも標準装備のデジタルコクピットだ。

乗り心地はグレードによって異なるが、偏平率が60%になる18インチタイヤを履いた「350h」などは、適度に柔軟で快適だ。2.5ℓ直列4気筒エンジンを搭載するハイブリッドは、モーター駆動の併用により加速が滑らかでノイズも小さい。走りの面でも上質感を味わえる。

居住性

その一方でNXのプラットフォームは、トヨタ・ハリアーをベースに開発されたため、空間効率が優れている。身長170㎝の大人4名が乗車したとき、後席に座る乗員の膝先には握りコブシふたつ少々の余裕があり、ファミリーカーとしても使いやすい。長身の同乗者が後席に座ったとき、レクサスUXでは窮屈に感じるが、NXなら不満は生じないだろう。

うれしい装備

フロントアームレストのリッドを開けるとセカンドバッグを入れても余裕があるほど。左右席で共用しても余裕の収納スペースとなっている。
ドアハンドルは「e-ラッチ」と名付けられた電磁タイプとなる。後方からの接近車両を検知するとスイッチが反応しない安全制御も備わる。
月間販売台数      2296台 (24年9月~25年2月平均値)
現行型発表       21年10月( 一部改良 24年2月)
WLTCモード燃費     22.2㎞/ℓ ※「NX350h」のFF車

ラゲッジルーム

荷室容量も後席に乗員が座った状態で520ℓを確保しており、リヤゲートもワイドに開いて使いやすい。上質なレクサスを日常生活の中のさまざまな用途に使えることがNXの魅力だ。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.167「2025-2026年 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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