連載

モトチャンプCH.

チューブタイヤを採用しているスーパーカブはチューブレスタイヤのバイクに比べてパンクすることが多い。実際パンクを経験されたカブヌシも多いことだろう。近くに修理してくれるショップがあればいいが、見つからなくてカブを押し歩いくうちに疲労困憊してしまうこともある。そこで多くのカブヌシがパンク修理キットをバイクに積載することになるわけだ。でも、そもそもパンクしない(しづらい)タイヤがあれば、こんな悩みとはオサラバできる! そう考えた専門店がやってくれた。ついにパンクしない(しづらい)タイヤが発売されたのだ。

モトチャンプ編集長のチャボ、ジャーナリストのケニー佐川、そしてCub工房の中島さんが登場。

パンクしない(しづらい)タイヤを開発・発売したのはカフェカブパーティの主催者にしてCub工房代表である中島さん。これまでも数多くのカブ用パーツを開発してきた中島さんだからこそ、多くのカブヌシと接してパンクの悩みが多いことにも気づいていた。パンクしないタイヤがあれば理想的だと考えて開発を始めたそうだ。注目のアイテムを紹介するのは、もうすっかりお馴染みのモトチャンプTV。ユーチューブで無料配信されているプログラムの中でもカブの動画は毎回人気で、チャンネル内にはカブコーナーまで存在している。カブヌシなら一度は見てみるべき内容がテンコ盛りなのだ。今回はその中から「スーパーカブのパンク対策、最終兵器登場!」を見てみよう。

釘だらけの板を用意。

パンクしない(しづらい)タイヤということで、編集長のチャボが用意したのが画像の踏み板。なんとケンザンのように釘を無数に打ち付けてある板なのだ。この上をパンクしない(しづらい)タイヤを装着したスーパーカブで走破する実験を試みようというのだ。

パンクしない(しづらい)スーパーカブ用タイヤとは?

タイヤ内にゴムベルトを追加してある。
タイヤ全周に渡り5mm厚のベルトが巻かれているのだ。

Cub工房の中島さんが考えたのは、タイヤの裏側に5mm厚のゴムベルトを追加してしまうことだった。使われているゴムは粘り気と柔軟性がある素材を選んであり、無理なくタイヤに貼り付けることができてパンクにも強いという。Cub工房ではタイヤの銘柄を問わず施工販売してくれて、カブ用の17インチだけでなくリトルカブの14インチや別のモデルであっても対応可能。基本的にカブ用はIRCのGP-22とミシュランのパイロットストリート2がラインナップされ、価格はどちらも1本1万5000円だ。

タイヤがパンクする原理を中島さんが解説。
原理を理解すればパンクしづらいタイヤの構造も理解できる。

動画では中島さんがパンクする原理を教えてくれている。細かな数字などは動画で確認してほしいが、要するに釘などをタイヤが踏んだ場合、速度によりタイヤのトレッドを貫通する時間が判明しているそうだ。この原理をもとにタイヤに刺さった釘がトレッド面に食い込む時間を稼げば、釘が貫通しないで済む。そのためにタイヤ裏側に5mm厚としたゴムベルトを貼り付けたというわけなのだ。

実験スタート!

ケニー佐川が釘のジャングルに突入する!
踏み抜いた結果はいかに?

パンクしない(しづらい)タイヤの原理を勉強した後は、いよいよケニー佐川のライディングにより釘を打ち付けた板の上をスーパーカブで走破する実験だ。釘のジャングルを前に緊張するケニー佐川。果たしてカブのタイヤはパンクしてしまうのか、それともパンクしないのか?

しっかり釘を踏んでいる。
タイヤには釘の跡が無数についていた。

1回目の実験が終わりチャボとケニー佐川がタイヤを検証するが、まったくパンクしている気配がない。確かにタイヤには釘が刺さってついた穴が無数にあるのだが、ゴムベルトを貫通しなかったためパンクにまで至っていないのだ。ここでチャボから「パンクさせてやりましょうよ」と再トライすることに。注目の結果は動画で確認してみてほしい。

街乗りに使ってみた感想も語られている。

最後にパンクしない(しづらい)タイヤを履いたカブで街乗りした印象を、ケニー佐川が紹介している。確かに5ミリ厚のゴムベルトが全周に貼ってあるのだから、タイヤは確実に重くなっている。重量差があるのだから、乗り味にも影響を及ぼしていることだろう。気になる印象は「すぐ慣れる」というもので、重くなった影響はそれほどでもないようだ。それにしてもスーパーカブからパンクするリスクが無くなれば、どれだけストレスが減ることだろう。悪路を走る機会が多いカブヌシなら試してほしいアイテムの登場といえそうだ。

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