運転診断システム「ドラみる」

今回の第2期の実施期間は、2025年8月から2025年12月頃までを予定されている。なお、本実証実験は、豊田市の交通死亡事故ゼロを目指した官民連携事業「ジコゼロ大作戦」の一環として実施するものである。2022年12月から2025年3月にかけて実施した第1期実証実験では、デンソーが開発した運転診断システム「ドラみる」を活用し、ドライブレコーダー内に記録された運転中の車内外カメラ映像や、車載センサーによるデータを使用し、クラウドでAI解析が毎月行われた。その結果をもとに運転を振り返り、ドライバーにフィードバックすることで、一時不停止件数が減少するなど、事故リスクにつながる運転行動が改善する効果が見られた。また、急制動などのイベント起因のデータだけではない常時データの分析を行うことで、高齢ドライバーの運転の特徴を把握することができる。

第2期実証実験では、当社グループ会社であるデンソーテン製の通信型ドライブレコーダーを活用した安全運転管理テレマティクスサービス「Offseg※1」をベースに開発した、新「ドラみる」が導入される。これにより、第1期実証実験で得られた知見をもとに改良されたクラウドAI※2と、通信型ドライブレコーダー内のエッジAI※3を組み合わせることで、効率的に危ない運転シーンを抽出できるようになる。また、第1期実証実験の参加者へのヒアリング結果を反映し、月次の運転アドバイスの提供に加え、日々の危ない運転シーンを動画で振り返る機能など、新しいユーザインターフェースにより、今まで以上に具体的で分かりやすい運転アドバイスを実現する。

本実証実験の期間と概要

期間:2025年8月~12月頃を予定
概要:参加ドライバーは、自車に4カ月間程度ドライブレコーダーを取り付けて運転し、車内外の運転データを記録する。AIが映像を解析し、スマートフォンやパソコン上で表示可能なWebアプリケーションなどを介してドライバーに運転診断結果・アドバイスが提供される。

本実証実験の参画企業の主な役割

デンソー:運転診断システム「ドラみる」の構築・運用
トヨタ・モビリティ基金:プロジェクト全体の企画・運営(実証主体)
東京海上日動火災保険:運転結果フィードバックに関するデータ解析結果の検証支援
豊田市:「ジコゼロ大作戦」の一環としての実証実験遂行、市民参加に向けた環境の整備

【注釈】

  1. Offseg:デンソーテンの登録商標。通信型ドライブレコーダーを活用した法人車両向け安全運転管理テレマティクスサービスを指す。
  2. エッジAI:ドライブレコーダーなど端末内でデータを処理するAI(人工知能)を指す。
  3. クラウドAI:ドライブレコーダーなど端末で取得したデータをアップロードし、クラウド側でデータを処理するAI(人工知能)を指す。