ベロフジャパン株式会社
代表取締役社長
宇井 新 氏
BELLOF『ソーラーバッテリーセキュリティカメラ』
ソーラーバッテリー式により配線による制限もなく、スマートフォンアプリを使うシステムのために専用モニターの用意も不要。警戒から記録に警告まで、クルマの防犯に要する機能がひと通り揃う。

カーユーザーのライフスタイルに沿う流れに沿った知見とアイデアの産物

2019年にナイトビジョンドライブレコーダーを発売開始し、翌年からそれをミラー型にしてドラレコ市場に参入したベロフが、次に取り組んだのがセキュリティカメラだった。
「駐車監視モードって実際長時間できないんです、バッテリーの負担が大きくて。これが直接的なきっかけです。であれば、防犯カメラでクルマを監視してもらった方がいいんじゃないかっていうところからスタートしました。それが2020年頃です。そこからの流れが、ここに至る道筋です」

開発にあたり、主に3つのポイントを重要視したという。
「製品化する上ですごく大事にしたのが、長期的に耐久性を持たせられる点です。僕らがやる理由として、やっぱり安全性の高い物を出さないといけない。ふたつ目が簡易設置できるかどうか。ソーラーバッテリーで動力を引っ張ってこなくても長時間できるようにすることを検証してきました。そして最終的にはいかに防犯性を高めるかっていうところが三番目のポイントになってきます。ズーム機能を搭載して、スマホで自分でも確認できるし、スマホと繋いで声をかけることもできるようにする。後は赤外線で人をちゃんと認知してもらえるようにしたりとかですね。真っ暗闇でも」

この辺はナイトビジョンドライブレコーダーで培われた知見が生かされる。そして、長期耐久性と簡易設置に貢献するバッテリーに関しては、それ以前の経験がものを言った。
「実際問題、リチウムイオンバッテリーの取り扱いを2014年ぐらいからスタートして、ちょうど10年経ったところなんですね。なので、バッテリーに関してもずっと取り組んできた経緯もあります。フル充電にしておけば、ソーラーチャージャーの充電がなくてもある程度の期間も監視を続けてもらうことができるぐらいにしておきつつ、さらにソーラー充電でそれを補助するイメージです」

なかでも最も重点を置いたのは、やはり耐久性の部分だった。
「カメラの性能ってのは日々日進月歩でどんどん良くなっているので、そこを追いかけるのは大事なんですけど、すごく性能が良くてもすぐ使えなくなっちゃったら防犯って意味ではゼロじゃないですか? まず長期的に耐久性が持てるかどうかっていうところを一番大事にしたのには、そこに理由がありますね。実際にテストする際も、耐久試験を一番のポイントにしました」

ベロフは常に、カーユーザーが求めるものを先回りして製品化してきた。
「これから先のクルマの進化の先に何があって、僕らが何を手がけていくとマッチするのかっていうのは常に意識している部分です。そんな中で出会った技術であるとか、出会った人であるとか会社との関係性の中で、何が生まれてくるかみたいなものを常に模索しています。この10年は、常にアップデートの繰り返しですね。常に新しいものをと繰り返しています」

「今回ようやくクルマ単体ではなく
ライフスペースに近い製品を出せたんですね。
クルマとの接点にある空間で
より楽しく面白いものを提供していければと
そんなイメージがすごくあります」