初参戦から75年「キャデラックVシリーズ.R」で
テクノロジー、パフォーマンス、革新性をさらにアピール
過去2年間、耐久レースに3台のハイパーカーをエントリーしていたキャデラック・レーシングはこのたび、イベント主催者であるフランス西部自動車クラブ(Automobile Club de l’Ouest)から承認を受けた。6月14日と15日に開催される今年は、キャデラックがサルト・サーキットで初参戦してから75年目という節目の年でもある。
グローバル・キャデラックのバイス・プレジデントであるジョン・ロス氏は、「キャデラック・レーシングがル・マン24時間レースに復帰し、ハイパーカークラスで4台のマシンが総合優勝を目指して戦うことを、大変嬉しく思います。2023年にこの象徴的な耐久レースで初の表彰台を獲得し、昨年はトップ10入賞を果たしました。2025年のエントリーでは、これまでの成功に加え『キャデラックVシリーズ.R』のテクノロジー、パフォーマンス、革新性をさらにアピールしたいと考えています」と述べている。

キャデラック・レーシングのドライバーは、ル・マン24時間レースでの総合優勝やクラス優勝のほか、FIA世界耐久選手権(WEC)やIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権(IMSA WeatherTech SportsCar Championship)などでもタイトルを獲得している。
キャデラック・ハーツ・チームJOTAの「Vシリーズ.R/12号車」と「Vシリーズ.R/38号車」は、WECへのフルシーズン参加に基づき、自動エントリーとなった。JOTAスポーツは、ワークスチームとしてWECハイパーカーに参戦する初めての年を迎えている。ドライバーはジェンソン・バトン選手、アール・バンバー選手、セバスチャン・ボーデ選手、アレックス・リン選手、ノーマン・ナト選手、そしてウィル・スティーブンス選手だ。

グランド・ツーリング・プロトタイプ(GTP)クラスのIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップにフル参戦するキャデラック・ウェイン・テイラー・レーシング「Vシリーズ.R/101号車」は、ル・マン初参戦。リッキー・テイラー選手がプライマリー・ドライバーとして名を連ねており、その他のドライバーは後日発表される。
ウィーレン・キャデラック「Vシリーズ.R/311号車」は、アクション・エクスプレス・レーシングがIMSA GTPにフル参戦している車両で、ル・マンには3年連続のエントリー。ドライバーはジャック・エイトケン選手が務め、その他のドライバーは後日決定する。
2023年のWECハイパーカー初参戦シーズンでは、キャデラック・レーシングが3位と4位を獲得。2024年、キャデラックのハイパーカーは予選2位と3位、最高位は7位だった。ハーツ・チームJOTAの12号車と38号車は、それぞれ8位と9位に入賞した。

JOTAスポーツは、2023年にプライベーターとしてハイパーカー・クラス競技に参戦する前、2017年のLMP2での2位と3位を含め、ル・マンで10回の表彰台を獲得している。
「Vシリーズ.R」は、ミシガン州ポンティアックを拠点とするゼネラル・モーターズのパフォーマンス・レーシング推進チームが開発した、専用のキャデラック5.5L V型8気筒DOHCエンジンを搭載。キャデラック・デザイン、キャデラック・レーシング、シャシー・コンストラクターのダラーラ社によって共同開発されたこのレーシングカーは、2022年6月に発表された「プロジェクトGTPハイパーカー」を基に設計。縦型ヘッドライトやフローティングブレードなど、キャデラックの特徴的なデザイン要素が取り入れられている。