フォックストロンはフォックスコン傘下の企業。新EVは2026年後半に発売

フォックストロンは、台湾で唯一、車両の設計・開発・システム検証機能を備えた企業として2020年に設立。過去数十年にわたる鴻海科技グループと裕隆グループの情報通信業界と自動車業界での経験を継承し、CDMS(設計・製造受託サービス)ビジネスモデルとオープンプラットフォームの運用モデルを通じて「台湾を基盤とし、国際アライアンスを形成する」という目標を達成し、国内の情報通信業界と自動車業界と連携して国際化を推進。次世代電気自動車産業のエコシステム構築を追求している。

三菱自動車にOEM供給されるこの電気自動車は、フォックストロンが開発し、裕隆汽車製造股份有限公司(Yulon Motor Co., Ltd.、以下裕隆汽車)によって台湾で生産され、オセアニア地域(オーストラリア、ニュージーランド)で2026年後半に販売が始まる見通しだ。

このモデルは、昨年発表したオーストラリアでの2030年に向けた商品計画に含まれており、電気自動車としての優れた走行性能やインフォテイメント機能を有し、同地域に最適であると判断された。三菱自動車およびフォックストロンはこの覚書に基づき、本契約に向けて協議を進めていく。

三菱自動車は、プラグインハイブリッドEV「アウトランダーPHEV」の大幅改良や、アセアン地域で好評の「エクスパンダー」および「エクスフォース」にハイブリッドモデルを追加するなど、新型車の電動化によって環境対応を推進している。

また、フォックスコンとの協業検討に加え、欧州ではルノー、北米では日産からのOEM供給を受けるなど、アライアンスの強みを活かして電動車ラインナップを強化する計画だ。

さらに今後は、アライアンスパートナーとの協業拡大により、オセアニア地域を含むグローバルでの電動車ラインナップの強化を検討しており、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速していく。