電動ユニットを一新 安心の航続距離を実現

軽商用EVとして12年もの歴史を誇るミニキャブ・ミーブが「ミニキャブEV」に生まれ変わった。

エクステリア

オプション設定のリヤアンダーミラーはアナログ的に後退時の視界を確保する。ミラーtoミラーは1700㎜ととても小さく、車両感覚をつかみやすいのも美点。最小回転半径は4.3m。

基本的なプラットフォームやボディパネルはキャリーオーバーのため「フロントマスクを手直しして、名前を変えただけじゃないの」と思うかもしれないが、さにあらず。その中身はまごうことなき新型車だ。

インストルメントパネル

吹き出し口の手前にドリンクホルダーを置くなど機能的なインパネ。Aピラーにアシストグリップも備わる。サスペンションの張り出しが大きく、足元は狭い。

EVの心臓と言える電動系ユニットの、バッテリー・駆動モーター・インバーターといった主要パーツがすべて一新されている。バッテリー総電力量は従来の16kWhから20kWhに増え、一体構造となったインバーターとモーターの効果もあって、WLTCモードの一充電航続距離は133㎞から180㎞へ伸びている。

居住性

その成果はリアルワールドでも感じられる。実用的な航続距離はカタログ値どおりにいかないものだが、ミニキャブEVでは満充電から8割程度まで消費した状態でも航続可能距離は100㎞台をキープしていた。従来のミニキャブ・ミーブでは考えられない余裕がある。走りの面においては電費を稼ぎやすくなった。ECOレンジを選べば、加速がマイルドとなり、自然と電力消費を抑えられる。Bレンジでは回生ブレーキを強めることができ、エネルギー効率の改善だけでなく、キビキビ感のある走りも楽しめる。

うれしい装備

普通充電は運転席下のリッド(エンジン車では給油口の位置)を開けて行なう。充電したままスライドドアを開閉できるため、荷物の積み下ろしができ軽バンとしての使い勝手に優れる。
前席シートヒーターは左右に標準装備される。Type-AとType-CのUSB充電ポートはメーカーオプション。
新規デビュー     23年12月21日 
月間販売台数      453台
一充電走行距離    180km

ラゲッジルーム

先進安全機能はミリ波レーダーと単眼カメラを使うシステムにアップデートしたことや、サスペンションの見直しによる乗り心地の改善など、日々の快適性や安心感を高めたのも見逃せない進化ポイントだ。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.165「2025年 最新国産新型車のすべて」の再構成です。

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