ジープのアイコンである7スロットグリルはもちろん健在

ジープは、ハイブリッドと完全電動のドライブトレインのオプションを備えた新型レネゲードを2027年に発売すると発表したが、その最終デザインをプレビューする。

ジープ レネゲード 新型 予想CG

市場には小型SUVがあふれているが、ジープはエントリーレベルのアベンジャーと古いレネゲードに加え、ヨーロッパで新世代のコンパスを導入したばかりだ。

ジープ レネゲード 新型 予想CG

レネゲードは、2014年にデビュー。その後何度かフェイスリフトが行なわれたが、2023年には米国で生産が終了している。しかし、同ブランドは、2027年に新型レネゲードを発売する計画があることを発表、それを受けて独立系デザイナーのマルコ・マルテーゼ氏が予想される最終デザインをCGで提供してくれた。

デジタルコンセプトは、オリジナルのレネゲードのコンパクトなフットプリントを維持しながら、丸みを帯びたエッジをよりシャープで角張ったデザインに置き換えられている。側面は、突き出たフェンダー上の鮮明な表面仕上げによって定義され、上昇するウインドウラインによってさらに強調された未来的なスタンスを与えている。3Dモデルはロープロファイルタイヤを巻いた大型の合金製ホイールを搭載しているが、適切な全地形対応ゴムを装備したオフロード重視の「トレイルホーク」バージョンも制作された。

フロントエンドでは、クラシックな丸型ヘッドライトがなくなり、代わりに半円形のLEDグラフィックを選択した。これは現在、ランドローバー「ディフェンダー」から増え続ける中国製SUVまで、あらゆるクルマでよく見られるデザインだ。ジープの特徴的な7スロットグリルはそのまま残され、その両側にはブランドのオフロードの系譜を彷彿とさせる重厚なプラスチック製バンパークラッディングが取り付けられている。

新設計されるリアセクションでは、よりスリムなLEDテールライトと、フロントバンパーの頑丈な外観を反映する頑丈なスキッドプレートを備え、レネゲードのオリジナルの形状を進化させている。

同氏はキャビン内も制作。アベンジャーからいくつかの巧妙なパッケージングのヒントを流用し、モダンなデジタルコックピットと、ダッシュボードとセンターコンソール全体に配慮された、収納コンパートメントを備えたインテリアを設計した。

ジープが次期レネゲードをついに発表するとき、それは単に古いフレームに新しいシェルを載せただけのものではないだろう。新型では、FCA「スモール・ワイド4×4」プラットフォームを廃止し、ステランティスの新しいアーキテクチャーを採用すると予想されている。「STLA Small」プラットフォームは、内燃機関、マイルドハイブリッド、完全電動パワートレインに柔軟に対応でき、生産コストも抑えられることから、有力な候補になりそうだ。

パワートレインは、ステランティスの1.2Lターボチャージャーエンジンと48Vマイルドハイブリッドシステムの組み合わせが搭載される可能性がある。このセットアップでは、アベンジャー4Xeで使用されているものと同様の電動リヤアクスルにより、全輪駆動バージョンも実現可能になる。さらに、アベンジャーとコンパスがすでに採用した、完全電動のパワートレインが正式に確認されている。

2027年の発売が計画されているが、どの市場に導入されるかは明らかにされていない。ただし、米国では、サイズを重視する傾向が強まっている市場において、レネゲードは残る数少ない小型SUVのひとつとなるほか、日本市場への導入ももちろん期待される。

米国での開始価格は、2万5000ドル(約356万円)以下になることがわかつている。