2000年代とともにミニバンブーム到来

すべてではないものの、左は多かれ少なかれオデッセイの影響を受けて登場したモデルたちだ。オデッセイというクルマが、日本の自動車市場に与えた影響がいかに大きかったかがわかる。そしてもっと驚くことは、このクルマたちが現在すべて絶版になっていることだ。

日本人は、じつはとても熱しやすく冷めやすい。ミニバンブーム以前はレガシィなどのワゴンブームがあった。さらにその前にあったクロカンブームでは、街中でハイリフトされた4WDが闊歩していたのだ。ほかにもハイソカーブームなど枚挙にいとまがない。クルマだけでなく、流行りの食べ物やスイーツなど、早いスピードで移り変わる。

ミニバンがよりマルチユース性に富む、背の高いステップワゴンタイプに集約していったのはそのとおりだ。だが2010年代に入ると、新たなジャンルが徐々に日本にも浸透していったことは、これらのミニバンが消えたことに対するひとつの重要なファクターと言える。

それがSUVだ。ミニバンユーザーは皆が3列シートが必要だったとは限らないし、もし必要な人にはSUVにも3列シート仕様は多い。一度ミニバンユーザーになってしまうと、セダンなどには戻りにくい。そこを狙って数多くのSUVが登場している。少なからずミニバンユーザーがSUVに流れただろう。数が整理されたミニバンと違ってSUVは選び放題だけに、しばらく人気は続くだろう。

ライバル仁義なき戦い「ウィッシュ VS ストリーム」

2000年にオデッセイの弟分として5ナンバーサイズのミニバン、ホンダ・ストリームが登場し、こちらもヒットした。一方、トヨタは2001年にイプサムが2代目となり3ナンバー化したため、2003年に5ナンバーサイズのウィッシュを登場させた。ストリームとウィッシュ、3列シートを備え、リアドアはスライド式ではなく前ヒンジ式のスイングドアを採用するところも同じ。極めつけはボディサイズで、両車とも全長4550×全幅1695×全高1590mm(FF)とまったく同じだった。ホンダはCMなどで「ポリシーはあるか」と揶揄して対抗馬を罵ったのだった。

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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]