アウトドア系スーパハイトワゴン市場に殴り込み

軽自動車は相変わらず人気が高く、自動車市場の40%を占めるという。その軽自動車市場のさらに40%を占めるのがホンダ・N-BOXやダイハツ・タント、スズキ・スペーシアに代表されるスーパーハイトワゴンだ。
スーパーハイトワゴンはこれまでスタンダート系とカスタム系を揃得てきたが、2018年にスペーシア ギア、2022年にタント ファンクロスと、アウトドアユーザーをターゲットにしたSUVテイストモデルが注目を集めてきている。

ダイハツ・タント ファンクロス
スズキ・スペーシア ギア

その軽スーパーハイトワゴンSUV市場に三菱が新型車をもって参入することが発表された。
その名も「デリカミニ」!
まだティザーサイトが公開されただけで詳細についてはわからないところが多いが、デリカらしいギア感溢れるタフデザインを受け継いでいるのがよくわかる。

三菱は既にeKクロススペースというSUVテイストのスーパーハイトワゴンをラインナップしており、デリカミニとはキャラクターがバッティングしそうにも思える。商品企画責任者の藤井康輔氏はeKクロススペースからさらにSUVテイストを高めた存在としてのパジェロミニだと言う。

eKクロススペース

コンセプト&デザイン

■コンセプト
デリカミニは”DAILY ADVENTURE(毎日の冒険)”をテーマとしとしており、SUVらしいスタイリングとなっている。「デリカ」といえば走破性とユーティリティ性を兼ね備えたオールラウンドなミニバンとして、アウトドアレジャーを楽しむアクティブなユーザーの支持も厚い。
デリカミニはそのデリカシリーズの世界観を受け継いだ軽スーパーハイトワゴンとして開発されている。
ターゲットは軽スーパーワイトワゴンのメインユーザー層であるヤングファミリー。その中でも気軽にアウトドアを楽しむアクティブなユーザーへの訴求を狙うモデルだ。

■ネーミング
デリカはその主力であるD:5を頂点にD:3、D:2とラインナップされるが、軽自動車であるデリカミニは「D:1」にならなかったのだろうか? 前述の藤井氏によると、D:1案もあったものの、軽スーパーハイトワゴンのメインユーザー層には縁遠いモデルと認識されているらしく、そういったライトユーザーにもデリカに親しみをもってもらいたいという思いから、かわいいイメージのある「ミニ」というキーワードを採用したという。
そこにはもちろん、かつて三菱が販売していたパジェロ/パジェロミニのイメージも重なっている。

デリカD:5
デリカD:3
デリカD:2

■デザイン
三菱のアイコンであるダイナミックシールドを採用しつつ、半円形のポジションランプを内蔵したヘッドライトやスクエアなバンパーデザイン、ガード感のあるスキッドプレート、角形のブラックアウトされたホイールアーチなど、オフロードテイスト溢れるデザインになっている。
また、前後にあしらわれた「DELICA」のロゴがデリカシリーズの系譜を強く感じさせる。さらに、縦スリットのフロントグリルは初代デリカD:5を彷彿とさせるものがあり、既存のeKクロススペースが現行デリカD:5のようなフロントグリルであるのとはまた違ったデリカらしさだ。
昨今の軽自動車やSUVの流行に沿ってカラー展開も豊富で、人気のツートーンルーフ仕様も用意されるようだ。

■ドライブトレーン
「デリカ」の名を冠する以上4WDモデルが用意されるのは間違いないだろう。しかし、その4WDシステムについてはまだ公開されておらず、どの程度の走破性を備えているのかは未知数だ。もし、デリカD:5に匹敵する走破性を備えているなら、軽スーパーハイトワゴン唯一の存在としてデリカD:5同様にコアな人気を集めそうだ。

アウトランダーPHEVとデリカD:5で雨のオフロードコースを走る! 三菱自慢の4WDはモーターでもエンジンでも滑りやすい道を安心して走破できる!

三菱のオフロード試乗会では、アジアクロスカントリーラリー2022の先行試験車両の同乗試乗に加え、アウトランダーPHEVとデリカD:5の試乗も行われた。 最新のツインモーター4WDと、唯一のオフロードミニバンの走りを雨のオフロードコースで体感する。 REPORT:MotorFan編集部 PHOTO:井上 誠(INOUE Makoto)

エンジンについても詳細は発表されていないが、発表会ではガソリンエンジンのハイブリッド車であるという点は明言された。おそらくNAとターボというラインナップとなると思われるが、EVの設定については未定だ。

気になる発売時期は?

発売は今のところ「2023年初夏」とアナウンスされている。2023年はデリカのデビュー55周年にあたり、50周年の際のようにアニバサリーイベントのような何かしらの動きがあるのではないだろうか?

愛され続けて50年! 三菱デリカのアニバーサリー!|ミニバン・ワンボックス|Motor-Fan[モーターファン]

三菱自動車が販売する「デリカ」が50周年を迎えるにあたり、現行モデルの改良と特別仕様車の発表に合わせて、50周年を記念するコンテンツが発表された。さらに発表会の会場にはデリカの歴代モデルが並べられ、そのヒストリーを振り返った。

https://car.motor-fan.jp/article/10003985

まだ実車画像は公開されいないが、実車自体は2023年の東京オートサロン(2023年1月13日〜15日)で展示予定だという。オートサロンだけに、実車の展示だけでなくカスタムコンセプトなども提案されるのではないかと期待してしまう。

2023年で55周年……「デリカ」ヒストリー

1968年7月に登場したデリカトラックがデリカの始まり。デリカミニが発売される2023年はそこから数えて55年だ。
その長い歴史の中で、コーチ、スターワゴン、スペースギア、そしてD:5と、レジャービークルとして人気を博してきた。特にスターワゴンからはパジェロ譲りの4WDシステムを搭載し、クラス唯一の本格的な悪路走破性を備えたワンボックス/ミニバンとして独自のポジションを築いてきた。
かつてパジェロミニがそうであったように、デリカミニにもこのデリカの系譜を受け継ぐ4WDシステムと悪路走破性を期待せずにはいられない。
そんなデリカの歴史を振り返ってみよう。

「三菱デリカ50年の歴史を振り返る」個性派ミニバンの変遷|Motor-Fan[モーターファン]

<b>三菱デリカ 50年の歴史を振り返る</b>日本のレジャーシーンには欠かせない三菱デリカが、今年で誕生から50周年を迎える。そんなデリカが歩んできた五世代の歴史を振り返ってみよう。

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三菱『歴代デリカのすべて 連載第1回』初代デリカ誕生の物語|Motor-Fan[モーターファン]

2018年はデリカ誕生50周年のアニバーサリーイヤーである。4月25日には三菱自動車東京本社にて、デリカD:5の改良と合わせてアニバーサリーに関する発表会が行われた。そんな三菱デリカの五世代──50年に渡る歴史を振り返ってみたい。第1回はもちろん初代デリカを取り上げる。

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誕生50周年を迎えた三菱デリカの五世代50年の歴史を振る連載企画の第2回は、このモデルから「スターワゴン」を名乗り、レジャービークル色を濃くし、独自の存在感を高めていくことになる二代目だ。

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誕生から50周年を迎えた三菱デリカの五世代50年の歴史を振る連載企画の第3回。三代目デリカは二代目に続き「スターワゴン」を名乗り、二代目にも増してレジャービークルとして進化していく。4WDワンボックスワゴンを時代が後押しし、歴代トップの販売台数を記録。そのモデルライフに迫る!

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2018年で50周年を迎えた三菱デリカ。その五世代50年の歴史を振り返るこの連載もいよいよ第4回。四代目は「スペースギア」のサブネームを得て、スタイルも大きく変貌を遂げ、デリカの歴史における大きな転換点となったモデルである。

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2018年は三菱デリカ50周年のアニバーサリー。その歴史を振り返るこの連載も、いよいよ現行モデルの五代目に到達。今回はデリカに新たな歴史を刻んだ「D:5」を振り返る。

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