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筆者が住むのは、都心のベッドタウンである千葉県某市(東京の日本橋まで電車で55分)。土地の値段は一坪〇千万円や△百万円という、目玉が飛び出るような東京都心部ほどではないが、庶民にとってはそこそこ高額だ。
自宅近隣に目を向けると、敷地内に下記のようなコンテナ風のマイガレージが設置できるのは、「この家の庭、メチャクチャ広いなー」という古くからの地主(と思われる)のオウチや、高級外車が数台停まっているようなお金持ちのお宅など、ごくごく一部に限られる。
マンションやアパートなどの集合住宅、また敷地が狭くて駐車スペースに余裕のない一軒家に住むベッドタウンのバイクユーザーの場合。バイクに専用カバーをかけ、盗難防止用のロックを施錠し、屋外に駐車するのが定番。ただし筆者の地元を含め、人口密度の高いベッドタウンでは、バイクの盗難が少なくない。というか、筆者の地元では結構多い。ではどうすればいい?
筆者の最寄り駅のすぐ近くには、バイクが利用できる月極のガレージが長屋風にズラリと設置(写真下)。残念ながらこのエリアは、治安が良くない。従ってこのプレハブのガレージは、シャッターの施錠はもちろん、ガレージの手前に金網を設け、大型の南京錠にて頑丈に施錠。例えは悪いが、まるでハリウッド映画に出てくる牢獄(ろうごく)のようだ。
治安が良くないので、当然ながら夜間は照明を点灯。とはいえ目の前は駅前に続く道路があり、夜中でもタクシーやクルマ、バイクや自転車の往来が多く、盗難抑止効果は良好。おまけに近所には交番もある。ダメ押しとして駅周辺には、朝まで営業している居酒屋、スナック、カラオケボックス、多国籍のカラオケバーが多い。
もしもガレージ前で火花を散らしつつ、サンダー(金属を切削する工具)を手に南京錠を切断するなど、怪しげな姿を目撃された日には、酒の勢いと妙な正義感に火が付き、常日頃のうっぷんを募らせた酔っ払いのオジサンたち。または腕っぷしがめっぽう強くて血気盛んな若いヤカラどもが、仲間たちと即効連携・団結。
「おいごらぁあぁ~、オレの地元で何さらしとんじゃい!」と凄まれ、捕らえられ、時に小突かれ、アスファルトの路面に正座させられた揚げ句、現行犯逮捕される(法律において緊急時の現行犯逮捕は警察でなくとも可能)という、バイク泥棒にとっては不測かつ最悪の事態を招く可能性が極めて高い。
さらに運が悪ければ、血の気の多い若いヤカラよりも遥かに怖い方々が騒ぎを嗅ぎ付けて加勢し、「オレのシマでチョコザイなマネしやがって。ちょっと来いや」と、警察が来る前に事務所まで連行され……こうなったらもはや、バイクガレージ周辺は治安が良いのか悪いのか、ワケが分からない。
それはさておき、このバイクガレージは雨風を凌げる屋内保管のため、カバーのみの屋外保管に比べてバイクの経年劣化を防ぎやすいのも嬉しいところだろう。
ガレージ付き賃貸物件は、トレーニング室や工房、アトリエにも最適!物件により居住部分の間取りや、ガレージの仕様も様々
上記のような月極のバイクガレージは、屋内保管が可能で防犯性も高いのが特徴。ただしバイクウエアを着用してヘルメットを持ち、自宅を施錠して、徒歩(もしくは自転車)でバイクガレージにやって来て扉を解錠し、バイクをガレージから出してガレージを施錠して……バイクにまたがり、発進するまでの手間が多いのも事実。いくら盗難抑止効果が高く、屋内保管ができるとはいえ、これを続けるのはつらくない?
一連の手間を大幅に省略し、しかも月極のバイクガレージよりもさらに盗難抑止効果が高いのが、“バイクやクルマと一緒に住む”というコンセプトを持った、ガレージ付きの賃貸物件。
バイク好き・クルマ好きの理想形ともいえるこのガレージ付き賃貸物件は、一般的に1階をまるごとガレージとし(物件によっては1階に水道の蛇口、手洗い場等も設備)、2階を住居(通常の賃貸物件と同じく、太陽光が採りこめる、明るくて快適で大きめの窓、キッチン、トイレを完備)とした設計。天候や気候、また昼夜を問わず、自由自在のマイガレージとして、いつでも好きな時に愛車と触れ合うことができる。
ガレージ付き賃貸物件は、周りを気にせず趣味に没頭できる空間を提供。筋トレ、格闘技、ダンスなどのトレーニング室として。また絵画や写真撮影、工房やアトリエ、資材やツールの保管などなど、自分の趣味や仕事を上手に促進させる空間としても利用可能。
ガレージ付き賃貸物件は多くの関係業者や大家さんが参入し、全国に展開中!
人気や需要が高まるにつれ、ガレージ付き賃貸物件を推進する建設会社や不動産業者。またコンセプトに賛同し、所有する土地を有効活用する大家さんも増加。
人口の多い首都圏域から地方まで、また駅チカ(駅から近い)からそうでないエリアまで、現在では全国各地で展開。筆者が住むエリアでも、駅から徒歩20分ほどの場所に、軽量鉄骨造りの2階建てガレージ付き賃貸アパートが建っている(写真下)。
ガレージ付き賃貸物件のガレージ構造や、居住部分の間取りは物件により異なる。今回筆者がネットで調べたところ、1階が余裕ある広さ20m2(平方メートル)程度のガレージ、2階が1ルーム~1LDKの間取り(キッチン・バス・洗面所・トイレ付き)で構成された、単身向けの物件が多かった。1ルーム~1LDKの間取りが多いのは、ガレージ付き賃貸物件が独身男性をメインに支持されているからだろう。
ガレージ付き賃貸物件はガレージ部の価値もプラスされるため、一般的に通常の物件より家賃相場は高額。ただし地域により(特に土地の余っている地方)、通常物件と大きな差はない場合もあり。まずは不動産サイトにて、住居希望エリアの一般的な賃貸物件とガレージ付き賃貸物件の家賃差をリサーチしてみるべし。
興味のある人は、「ガレージ付き 賃貸」などのキーワードで検索してみよう。
ガレージ付き賃貸物件はココがポイント!
・月極のガレージなどに比べ、移動の手間や時間が節約可能
・天候、気温、時間を気にせず、愛車のメンテナンスやアプローチが即可能(ただし夜中や早朝の音出し作業等は近隣の迷惑になるためにNG)
・“バイクやクルマと一緒に住む”ため、盗難抑止効果は絶大
・雨風や紫外線が防げるため、特に旧車やお宝車オーナーには嬉しい
・クルマの場合、雨が降っていたとしても、濡れることなく住宅内に出入り可能
・住人は同じ趣味を持つ人が多い可能性が高いため、作業しやすい環境にある(ただし住民の迷惑となるため、常識を超えた騒音作業やエンジンの空ぶかし等はNG)
【参考サイト】
ガレージ付き賃貸物件に住もう!間取りを決める際のポイント4選やメリット・デメリットについても解説!
https://www.global-center.co.jp/claso/usefulcolumn/detail/1436
デイトナハウス・ガレージアパート
https://daytona-house.com/