大胆愛称ロゴでクールなグラフィックを構成
空力性能をはじめとする卓越した性能により、世界のレース界を席巻した、前作X-Fourteen。ライダーの勝利への貢献というコンセプトを保持しながら、更なる高みを目指し、長期間にわたる研究と風洞実験により見出した完全新設計のフラッグシップフルフェイスが「X-Fifteen(エックス フィフティーン)」だ。
今回新しく追加されたレプリカモデル「DIGGIA 2」(ディジャ 2)」は、SHOEIが契約するMotoGPライダー、MotoGPライダー、Fabio Di Giannantonio(ファビオ・ディ・ジャンアントニオ)選手のグラフィックモデルだ。ドゥカティのセミワークスチーム「プルタミナ・エンドューロ・VR46レーシングチーム」からMotoGPに参戦する彼は、2023年に優勝を含む二度の表彰台をゲット。気鋭のイタリアンライダーだ。彼の愛称が冠されたグラフィックは、その名前が大きく配されたインパクトあふれるもの。アグレッシブで主張の強いデザインとなっている。ヘルメットのアピールに負けないアピール度の高い造形を持つスーパーネイキッドや、ウイングレット付のスーパースポーツなどにマッチするはずだ。
最高レベルの空力性能を手に入れたレーシングヘルメット
SHOEIの先進技術を集約したフルフェイス「X-Fifteen(エックス フィフティーン)」。特徴的なエアロフォルムを持つ帽体は、レースから生まれ、進化した空力性能を体感できる形状だ。SHOEIの長年に渡るノウハウとそれを裏付ける圧力解析から、空気抵抗の少ない形状を割り出し、それをベースに自社大型風洞設備での検証を重ね形状をブラッシュアップ。350km/hを超える超高速走行でも安定した空力性能を発揮するエアロフォルムを実現している。
高い成形技術で実現した頭頂部左右の稜線からリアスタビライザー上部にかけての形状は、X-Fifteenのデザインを特徴づけるとともに高い空力性能を発揮。リアスタビライザーは左右に設けたシェルとのトンネル状の空間に風を呼び込み、後方へ流すことで空気の流れの向きを制御し安定性を高めている(特許出願中)。これらが複合し、従来モデルと比べヘルメットが上方へ浮き上がろうとするリフト力は1.6%、前方から押し付けられるDrag力は6.1%低減されているという。(いずれも自社大型風洞設備での参考数値)。
ベンチレーションは、圧力解析により最適な配置を確認し、実戦のレースポジションでの使用を想定した設計とした。ヘルメット内部のエアルートは従来モデルに比べ1.5倍以上溝を深くし、また、リアスタビライザーのトンネル部分にアウトレットホールを装備することで、より高い換気性能を実現している。
シールドは、窓ゴム(ウインドウビーディング)との密着を高め、風や雨の侵入を防ぐセンターロック式のCWR-F2Rシールドを採用。ティアオフボタンを共用する防曇シート用ピンが視界の外側に配置されたことで、防曇シート装着時も視界のほぼ全域を防曇シートがカバーし、より広くクリアな視界を確保している。シールド左右両端にはボーテックスジェネレーターを装備。シールドサイドの風を後方へ流す整流効果により、シールドサイドのノイズ発生を抑えている。また、シールドベースにはトリガーロック機構を搭載。シールド脱着時に使用するトリガーレバーを固定することで転倒時の衝撃によるシールド脱落を防止している。
加えて、アイポートの位置を従来モデルより5㎜上方へ移動。ヘルメット内での頭の被り位置を変えることなく、かつ上下視界のバランスは損なわずに、より広い上方視界を確保した。従来モデルから受け継いだチークパッドのレーシングポジションも相まって、その視界の広さはMotoGPライダーからも高く評価され、レース中の安全性向上にも貢献している。
内装では、分割式センターパッドが進化。フィット感の調整幅を広げている。各パッドをポケットタイプとし、オプションの調整用パッドで頭のかたちに合わせて部分的に隙間を詰めたり、厚みの異なるパッドに交換したりすることが可能となった。また、前後左右のパッドは外側1層を再剥離式とすることで部分的にフィット感をゆるめることも出来、フィット感をユーザー自身で微調整することが可能となっている。さらにチークパッドはヘルメット被り口側にくる下端部分の独自形状により、走行時にリフトを抑え、また、頬にあたる面積が従来モデル比116%と拡大したことで高速走行時でもぶれにくいホールド感を実現。
内装の表面生地は、汗をかきやすい部分に吸水速乾性に優れたHYGRAを、ヘルメット着脱時に肌と擦れやすい部分には柔らかい肌触りの起毛生地をハイブリッドで使用している。
レース時の万が一のアクシデント時に備えたSHOEI独自の緊急用ヘルメット取り外しシステム、E.Q.R.S.(Emergency Quick Release System)も装備。専用のリボンを引くだけの簡単操作で、負傷の可能性のある頸部への負担を最小限に抑えつつ、容易にヘルメットを取り外すことが可能となっている。
レースシーンでの戦闘力を、空力と快適性の両方からサポートするX-Fifteen。ツーリングシーンではこの性能が疲れにくさに繋がり、ライダーはよりライディングに集中できることだろう。
<主な特徴>
・強靱なガラス繊維と3次元形状とした有機繊維の複合積層構造を基に、高い弾性性能を持つ高性能有機繊維素材をプラス、軽量でありながらも剛性弾性に優れる高性能なシェル構造
・SNELL規格をクリアする安全性を確保。MFJ公認モデル
・ライダーの前傾ポジションを想定した帽体デザイン
・空力を考慮したシェル表面のエッジ&シェイプ
・空力性能を高めるリアフラップ(好みやコースに合わせてサイズ変更可)
・部位に応じて微妙な曲率や厚みを最適化することで徹底的に光学特性を高めたポリカーボネイト製のCWR-F2Rシールドの採用
・ライディングポジションに合わせて被り角を二段階に調整可能
・あらゆるライダーにフィットできる分割式内装
・走行風を積極的に内部に導き熱や湿気を効率よく排出、風が実感できるベンチレーション
SHOEI「X-Fifteen DIGGIA 2(ディジャ 2)」の概要
■価格:96,800円(消費税込み)
■カラー:TC-1(レッド / ブラック)
■サイズ:サイズ:S(55mm)、M(57mm)、L(59mm)、XL(61mm)、XXL(63mm)
■規格:JIS、FIM、MFJ公認
■構造:AIM+( Advanced Integrated Matrix Plus Multi-Fiber)
■付属品:布袋、ブレスガードJ、チンカーテンD、ロアエアスポイラー、シリコンオイル、防曇シート、SHOEIロゴステッカー、シールド用ステッカー(No.11ステッカー)