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ミスター・ロスマンズ。闘志むき出しのライディングで駆け抜けたワイン・ガードナー【磯部孝夫カメラマンが紡いだWGPの世界】
ミスター・ロスマンズ。闘志むき出しのライディングで駆け抜けたワイン・ガードナー【磯部孝夫カメラマンが紡いだWGPの世界】 | 2枚目の写真(全11枚)
チャンピオンゼッケンとともに連覇に挑んだ1988年。トラクション不足に悩まされ、第8戦ダッチTTから3連勝で追い上げたものの、23ポイント差でローソンに王座を譲ることに。
1986年の第6戦、ダッチTTの舞台はオランダの北にあるファン・ドレンテ・サーキット。エディ・ローソン、ケビン・シュワンツ、八代俊二などがリタイアする波乱のレースで、ガードナーは2周目にトップに立つと追いすがるランディ・マモラを振り切りトップでチェッカーを受けた。表彰台ではシャンペンを勢いよく振りまいて上機嫌。3位はマイク・ボールドウィン。
ワークスのロスマンズ・ホンダから4気筒のNSR500で参戦した1986年は緒戦のスペインで初ウィン。オランダ、イギリスでも勝利してシーズン3勝、ランキングは2位。いよいよ王座が手の届くところまでやってきた。
レースウィークの合間に洗車にいそしむ様子。ちなみにガードナーはロードレースから引退した後は全日本GT選手権でトヨタ・スープラをドライブ。通算2勝を記録しており、四輪レースでも才能を発揮した。
1990年は日本GPで2位に入り、順調なスタートに見えたがその後転倒による負傷も影響してランキングは5位。一方、チームメイトのドゥーハンは初勝利を挙げてランキング3位に。新旧世代交代が印象づけられた1年となった。
鈴鹿のシケインでケビン・マギーのインを刺すガードナー。だが、シュワンツ、レイニー、ローソンには及ばず4位に終わった。
1989年のロスマンズ・ホンダは3台体制に。ルーキーのマイケル・ドゥーハンが加わったほか、名匠アーブ・カネモト率いるカネモト・レーシングには前年王者のローソンがヤマハから電撃移籍した。写真は開幕戦となった日本GPのスタートシーン。ポールポジションからスタートした平忠彦(21番)、ヤマハから復活したスペンサー(19番)の姿も見える。
フル参戦初年度の1985年は、イギリス・ホンダからエントリー。マシンは3気筒のNS500。最終戦のサンマリノGPで2位に入るなど5回の表彰台を獲得。優勝には手が届かなかったが、ランキングを4位に押し上げた。
1983年にWGPデビュー。1985年からフル参戦を開始し、1992年に引退するまで18勝を挙げたワイン・ガードナー。記録以上に記憶に残るライダーだった。
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