ちょっと珍しい125ccバイクをインプレ。キャブの味わいで1950年代にタイムスリップ気分! AJS・キャドウェル125に試乗

AJSは、1909年(明治42年)にイギリスで創業した二輪メーカーだ。1974年9月に当時のレースマネージャーであるフラフ・ブラウン氏がブランドを買い取り、現在は彼の近親者がAJSブランドの小排気量モデルを欧州向けに販売している。今回試乗したのは、セパレートハンドル&シングルシートを採用するカフェレーサー、キャドウェル125だ。

REPORT●大屋雄一(OYA Yuichi)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●カスタムホビーショップ アローズ(https://arrows-hobby.com/)
ヤマハ・YBR125をベースとした124cc空冷SOHC2バルブ単気筒エンジン。バランサーを内蔵しており、始動はセル/キック併用式。ミッションは5段だ。最高出力は10.1psを公称する。
マフラーはステンレス製で、サイレンサーはシンプルなリバースコーンタイプ。排気音は単気筒らしい歯切れの良いものだ。
φ37mm正立式フロントフォークにフォークブーツを組み合わせる。ワイヤースポークホイールは前後とも17インチで、アルミリムを採用。ブレーキは前後ディスクで、キャリパーはLBN製。フットペダルを踏むと前後が連動するコンバインド式だ。
リヤサスはツインショックで、5段階にプリロードが調整可能。標準装着タイヤはケンダ製だ。
セパレートハンドルはトップブリッジの上面にマウント。握り心地の良い樽型グリップを組み合わせる。
スピードメーター、タコメーターとも指針式。前者はkm/hとmphが併記されており、距離計はなく積算計のみ。回転計は10,000rpm以上がレッドゾーンだ。
マルチリフレクターのヘッドライトを採用。ハロゲンバルブは12V 35/35Wだ。
灯火類は全てフィラメント球。テールランプはテンペストロードスター125よりも小型のものを採用する。
タンクキャップはクラシカルなエノットタイプで、キーロック式となっている。
赤いステッチでアクセントを加えたシート。シートレールの左右にはグラブバーあり。

キャドウェル125 主要諸元

全長 2,040mm
全幅 720mm
全高 1,060mm
ホイールベース 1,330mm
最低地上高 140mm
シート高 740mm
車重 113kg
最高速 90km/h
フロントタイヤ 110/70-17
リアタイヤ 130/70-17
ホイールリム アルミ
リムサイズ フロント17×MT2.50、リア17×MT3.50
ブレーキディスク径 フロントφ300mm、リアφ210mm
エンジン種類 空冷4ストロークOHC単気筒
総排気量 124cc
ボア×ストローク 54mm×54mm
圧縮比 10:1
最高出力 7.4kW(10.1ps)/9,000rpm
最大トルク 9.5Nm/6,500rpm
始動方式 セルフ/キック併用式
クラッチ形式 湿式多板式
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比
 1速 2.643
 2速 1.778
 3速 1.316
 4速 1.045
 5速 0.875
減速比(1次/2次) 3.400/3.214
燃料タンク容量 11.2ℓ
製造国 中国

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著者プロフィール

大屋雄一 近影

大屋雄一

短大卒業と同時に二輪雑誌業界へ飛び込んで早30年以上。1996年にフリーランス宣言をしたモーターサイクル…