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ネオクラやツアラーなど多様なスタイルが登場
2024年最新の300cc-400ccバイクでは、特に、ネオクラシックと呼ばれるスタイルのモデルが多い。これは、往年の名車をオマージュしたスタイルに、最新の装備をミックスしたバイクのことで、世界的に人気が高いジャンルだ。今まで、こうしたスタイルのバイクは、900ccや1000ccなど、比較的排気量が大きく、大型二輪免許が必要なモデルが多かった。だが、ここにきて、初心者などのエントリークラスといえる300cc-400ccクラスにも、ラインアップを拡充。より幅広いユーザーが楽しめるようになっている。
また、従来、ツアラーやクロスオーバー、アドベンチャーなどと呼ばれるツーリング向けモデルは、このクラスにはあまりなかった。そんななか、ホンダは、国産車で唯一といえる400ccのクロスオーバーモデル「400X」をモデルチェンジ。車名を「NX400」に変更し、商品力をアップさせ、より多様なニーズに対応している。
それでは、以下に、最新の注目モデルたちを紹介しよう。
ホンダ・GB350C
348cc・空冷シングルエンジンを搭載し、独特の鼓動感を楽しめることで人気のGB350シリーズに追加予定のGB350C。大きな特徴は、大型のフロントフォークカバーと専用のヘッドライトカバーを装着していること。また、タンク形状やサイドカバー、エンブレム、マフラーなどを、よりクラシカルなデザインとすることで、まるで1950年代の名車的な雰囲気を醸し出している.
*価格や諸元などは2024年4月26日現在で未発表
トライアンフ・スクランブラー400X
英国トライアンフが放つ、往年のオフロードレーサー風フォルムを持つスクランブラー・スタイルを採用したモデル。エンジンは398.15cc・水冷単気筒を搭載。フロント19インチ、リヤ17インチのホイール、大型43mmのビッグピストン倒立フロントフォークなどにより、オフロードなどでの高い走行安定性も実現している。
【主要諸元】
■全長—mm×全幅901mm(ハンドルを含む)×全高1169mm(ミラーを含まない)■シート高835mm■車体重量179kg■エンジン:398.15cc・水冷単気筒■最高出力29.4kW(40PS)/8000rpm■最大トルク37.5N・m/6500rpm■燃料タンク容量13L■タイヤ:前100/90-19・後140/80-17■価格(税込)78万9000円
トライアンフ・スピード400
1200ccの「スピードツイン1200」など、トライアンフの伝統を受け継ぐロードスター・シリーズに属するモデル。スクランブラー400Xと同様、エンジンは398.15cc・水冷単気筒を搭載。フレームは、ボルトオンのリヤサブフレームと鋳造アルミニウム製スイングアームを備えた新型で、シート高は790mmを実現。幅広い体格のライダーが扱いやすい特性なども特徴だ。
【主要諸元】
■全長—mm×全幅814mm(ハンドルを含む)×全高1084mm(ミラーを含まない)■シート高790mm■車体重量170kg■エンジン:398.15cc・水冷単気筒■最高出力29.4kW(40PS)/8000rpm■最大トルク37.5N・m/6500rpm■燃料タンク容量13L■タイヤ:前110/70-R17・後150/60-R17■価格(税込)69万9000円
ハーレーダビッドソン・350X
ハーレー・ブランド初の400ccモデル。往年のフラットトラッカー風スタイルに、水冷の353ccパラレルツインを搭載。360度クランクを採用したパワートレインは、独特の重低音が魅力。スリムなシートノーズや燃料タンクの形状により、ブレーキングやコーナリング時にバイクをしっかりとグリップできる、快適なライディングポジションも実現する。
【主要諸元】
■全長2110mm×全幅─mm×全高─mm■シート高777mm■車体重量195kg■エンジン:353cc・水冷2気筒■最高出力27kW(36HP)/8500rpm■最大トルク31N・m/7000rpm■燃料タンク容量13.5L■タイヤ:前120/70-ZR17・後160/60-ZR17■価格(税込)69万9800円
ロイヤルエンフィールド・ブリット350
120年以上の歴史を誇るロイヤルエンフィールドが、1932年に登場した伝説的モデルを復刻した新型。ティアドロップ型の燃料タンクや丸型一灯ヘッドライト、美しいフィン形状を持つ349cc・空油冷単気筒エンジンなどにより、クラシカルなスタイルを採用。デジタル・アナログ併用式メーターやUSBポートなど、使い勝手のいい最新装備も魅力だ。
【主要諸元】
■全長2145mm×全幅785mm×全高1125mm■シート高805mm■車体重量195kg■エンジン:349cc・空冷単気筒■最高出力14.9kW(20.2PS)/6100rpm■最大トルク27N・m/4000rpm■燃料タンク容量13L■タイヤ:前100/90-19・後120/80-18■価格(税込)69万4100円〜70万1800円
ホンダ・NX400
軽量コンパクトな直列2気筒エンジンを搭載するクロスオーバーモデル「400X」をマイナーチェンジし、モデル名を変更。タフさと軽快さの両方を想起させる外観に刷新したほか、独自のトラクションコントロールシステム「HSTC」も装備。5インチフルカラーTFTメーターやスマホ連携機能「ホンダロードシンク」など、利便性の高い装備も魅力だ。
【主要諸元】
■全長2150mm×全幅830mm×全高1390mm■シート高800mm■車体重量196kg■エンジン:399cc・水冷直列2気筒■最高出力34kW(46PS)/9000rpm■最大トルク38N・m(3.9kgf-m)/7500rpm■燃料タンク容量17L■タイヤ:前110/80-R19・後160/60-R17■価格(税込)89万1000円
いかがだったろうか? よりラインアップが充実し、自分の好みや乗り方にマッチしたバイクを選びやすくなった300cc〜400ccのバイクたち。特に、前述の通り、以前は設定がなかった輸入車にも、このクラスに該当するモデルが増えたことは、最近のトピックといえるだろう。
このクラスは、250ccクラスと違い、車検などはあるが、高速道路を使った長距離ツーリングなどでは、より余裕の走りが楽しめることも魅力。本格的にバイクを楽しみたい若いエントリーユーザーなどには、今後も注目だ。