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進化する“変わらないバイク”
「ネオレトロ」といわれるカテゴリが浸透して久しい。時代を感じる古のスタイルやモチーフを現代のモデルに落とし込んだのがネオレトロで、世界中のバイクメーカーが、ひと世代前の名車を想起させるモデルを製作し、ヒットしたものも少なくない。
一方で、メーカーの黎明期から変わらないスタイルのバイクを作り続けているメーカーもある。ロイヤルエンフィールドがそうである。「BULLET 350」(ブリット350)はその代表例で、基本構造とスタイルを90年も変えていない。
しかし企業としては前進を続ける。現在はアドベンチャーやクルーザーといった現代的なモデルにも手を広げ、ラインアップを拡大している。
「ショットガン650」のテーマは“カスタム”
2024年8月31日に発売となった「ショットガン650」も現代的なテイストを取り入れたモデルだ。コンセプトは“カスタム”で、個人商売のガレージが手がけたかのようなスタイルが特徴となっている。
ロイヤルエンフィールドらしいレトロなスタイルはベースにありつつも、個性的なカラーリングのタンク・サイドカバー・リアカウルをはじめ、キャブトンマフラーや薄型のシングルシートといったパーツがカスタマイズ車の雰囲気を高めている。ちなみにシートはタンデムシートを追加することも可能で、クッションを取り外せばそのままキャリアとして活用できる。
フロントのショックアブソーバーは倒立式を採用しておりスポーツの雰囲気も持っている。リアショックはプリロードを5段階に調整可能だ。
エンジンは648ccの空冷並列2気筒SOHCで最高出力34.6kW(47ps)/7250rpm・最大トルク52.3Nm/5650rpmを発揮する。トランスミッションは6速MTとなっている。
電装系は、アナログの雰囲気をもった円形メーターを採用。スピードメーターはアナログだが、オドやトリップメーターはデジタル表示となる。また、メーターの右側には「Tripper」のナビゲーションシステムを装備。コンパクトな円形のナビで、スマートフォンで設定したコースを随時矢印で指示するシンプルなものだ。車体にはUSB(Type-A)ポートも備えており、スマートフォンなどの充電が可能。ヘッドライトはLEDだ。
レトロスタイルのモデルを作り続けているロイヤルエンフィールドはそれだけで個性的だが、さらなる個性を求めたいなら「ショットガン650」がおすすめだ。
なお、カラーは「シートメタルグレー」」「プラズマブルー」「ドリルグリーン」「ステンシルホワイトの4色を用意。価格はグレーが97万4600円、ブルーとグリーンが99万5500円、ホワイトが101万5300円となっている。