V-ツイン マグナやエリミネーター250Vが恋しい人に。|空油冷Vツイン搭載のヒョースン・GV250DRA試乗記

GV125S/300Sボバーに続くクルーザーGVシリーズの新型車として、2023年4月から日本でも販売されているヒョースン・GV250DRAスポーツクルーザー。2024年4月1日から“クルーザーに乗ろう! 応援プライス”が設定されており、価格は3万8500円ダウンの59万9500円に。Vツインを搭載しながら水冷単気筒のレブル250より安いというのは、かなり魅力的と言えるだろう。

REPORT●大屋雄一(OYA Yuichi)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●ヒョースンモーター・ジャパン(https://www.saku-corp.jp/hyosung/index.html)

ディテール解説

エンジンは249cc空油冷DOHC4バルブ75度Vツインで、かつてはフルカウルスポーツのGT250Rなども搭載されていた歴史の長いパワーユニットだ。トランスミッションは6段で、エンジンの前方にはオイルクーラーを設置。最新の排ガス規制ユーロ5に適合している。
フロントフォークはφ37mm倒立式で、調整機構はなし。トップキャップには美しいアルミ削り出しパーツを使用する。フロントブレーキはφ300mmディスクとピンスライド片押し式2ピストンキャリパーのセットで、これにボッシュ製のABSユニットを組み合わせる。
リヤブレーキはφ270mmディスクとピンスライド片押し式2ピストンキャリパーの組み合わせだ。
リヤサスペンションはコンベンショナルなツインショックで、5段階のプリロード調整が可能だ。
クランプ部をφ28.6mmとしたアルミテーパーハンドルを採用する。左右スイッチボックスのデザインは標準的で、左側の前方にはハザードスイッチあり。燃料タンク容量は17.5Lとかなり大きめだ。
4段階に輝度調整が可能なマルチLCDメーター。左側面にはUSB電源ソケットを装備する。なお、イグニッションキーはステアリングヘッドの右側に設置。
シートは前後別体式で、ライダー側はキーロックを解除することで取り外し可能。キーシリンダーは左サイドカバーに設けられている。
ライダーシートを取り外した状態。収納スペースはほぼないに等しい。
ガトリング砲を彷彿させる特徴的なヘッドライト。イグニッションキーをオンにすると下段にある二つのポジションランプが点灯。ロービームは外周の3つで、ハイビームはセンターというレイアウトだ。
コンパクトながらも被視認性に優れるLEDテールランプ。フェンダーレスデザインのため、水溜まりを通過すると乗員の背中に泥が跳ねるので要注意。

GV250DRA Sport Cruiser 主要諸元

エンジン形式 空油冷4ストローク75°Vツイン
バルブ方式 DOHC 8バルブ
総排気量 249cc
ボア×ストローク 57.0mm×48.8mm
圧縮比 10.3:1
最高出力 19.8kW(26.9ps)/9,000rpm
最大トルク 20.8Nm(2.12kgf.m)/8,500rpm
燃料供給方式 フューエルインジェクション
始動方式 エレクトリックスターター
潤滑方式 ウェットサンプ
エンジンオイル容量 1.6ℓ
使用燃料 レギュラーガソリン
クラッチ形式 湿式多板
トランスミッション形式 6段リターン
ファイナルドライブ チェーン(520)
1次/2次減速比 3.05/3.43
ギアレシオ 2.461/1.555/1.190/1.000/0.875/0.769
フレーム形式 ダブルクレードル
キャスター/トレール 33°/142mm
サスペンション
 フロント:テレスコピックフォーク(φ37mm倒立フォーク)
 リア:スイングアーム(ツインショック)
ブレーキ
 フロント:φ300mmシングルディスク/ピンスライド2POTキャリパー(ABS)
 リア:φ270mmシングルディスク/ピンスライド2POTキャリパー(ABS)
タイヤサイズ
 フロント:120/80-17
 リア:150/80-16
ホイールサイズ
 フロント:MT2.75×17
 リア:MT3.50×16
全長×全幅×全高 2,240mm×840mm×1,125mm
ホイールベース 1,460mm
最低地上高 210mm
シート高 750mm
車両総重量 172kg
燃料タンク容量 17.5ℓ
乗車定員 2名
カラー マットブラック、マットシルバー
メーカー希望小売価格 599,500円(消費税抜545,000円)

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著者プロフィール

大屋雄一 近影

大屋雄一

短大卒業と同時に二輪雑誌業界へ飛び込んで早30年以上。1996年にフリーランス宣言をしたモーターサイクル…