10月20日の日曜日、スズキ株式会社浜松工場で「GSX-S/R Meeting 2024」が開催された。今回は初開催となるこのイベントは、GSXシリーズのオーナーはもちろん、すべてのGSX-S/Rファンに向けたイベントで、GSXシリーズに関わる方々によるトークショーや最新モデルの展示、ヨシムラジャパンによる歴代のレースカーの展示など、ファンにはたまらない1日となった。
スズキのイベントでは定番となっているオリジナルグッズの販売コーナーはこの日も開場直後から大行列が出来ていた。毎回イベント限定グッズが販売されていることに加え、事前にスズキの公式X(旧Twitter)で「浜松工場Tシャツ」を発売するというポストが流れたため、情報を聞きつけたファンが早くから並んでいた。
会場内にはこの日に発表となったGSX-S1000、GSX-S1000GTの2025年モデルが展示され、自由に触れることができるようになっていた。
ステージイベントの開始と同時にスズキ株式会社・代表取締役の鈴木俊宏社長が登壇し、「みなさん、おかえりなさい」と来場者を出迎えた。GSX-S/Rのミーティングを開催してほしいとの声に応え、ようやく開催できたことを喜んだ。さらに「グローバルモデルとしてGSX-R(GSX-R750:編集部注)が誕生したのは1985年、来年の2025年は40周年にあたるため、GSX-Rイヤーとして盛り上げたい。「来年はこの場で40周年記念イベントをやりたいと思います!」と宣言した。
続くステージベントは、SV1000Sに乗るバイク好きの女優・望月ミキさんのMCによりイベントが進行。まずは今年の世界耐久選手権でシリーズチャンピオンを獲得した「ヨシムラ SERT Motul」の活躍を讃え、続いてヨシムラ SERT Motulチームのトークショーに。ヨシムラジャパンの社長でありチームディレクターでもある加藤陽平氏、ヨシムラ SERT Motulチームのライダーである渥美心選手、レース実験課課長の鈴木正人氏、チームスズキCNチャレンジ・チームディレクター佐原伸一氏により、今季のレースでのエピソードが語られた。さらに今年の鈴鹿8時間耐久ロードレースに「カーボンニュートラルへの取り組み」として参戦したチームスズキCNチャレンジのライダーとスタッフの登壇。濱原颯道選手や生形秀之選手も交え、その苦労話に花が咲いた。
ステージイベントの第2部はGSXシリーズの開発者によるトークセッション。GSX-S1000のチーフエンジニアである野尻哲治氏、GSX-8S/Rシリーズのチーフエンジニア加藤幸生氏などの開発陣に加え、レーシングアドバイザーの北川圭一氏が加わり、普段ではなかなか聞くことができない開発の裏話が語られた。
イベント中には1台のGSXシリーズを長く乗られているオーナーへの表彰や、豪華景品がもらえるじゃんけん大会も開催され、大いに盛り上がっていた。そして、今回のイベントのサプライズ企画として、浜松工場の見学会が開催された。事前の告知にななかったこの企画に、多くのファンが殺到した。
今回のイベントの来場者は2019名。来場したバイクは1812台にもおよび、初めての開催にも関わらず大盛況となった。鈴木俊宏社長が明言した通り、来年はGSX-Rシリーズの40周年を記念したイベントとなることが予想され、今年以上に盛り上がることは間違い無いだろう。