中型排気量相当の電動スポーツバイク、ホンダが発表!|「EV Fun Concept」 EICMA2024

11月5日からイタリア・ミラノで開催されているEICMA 2024(モーターサイクル国際博覧会)のホンダブースにおいて、次世代のEVモーターサイクル2機種が発表、展示された。2030年までにフルラインナップ化を目指すHondaの電動モデル第1弾と位置付けていいだろう。

11月5日から10日までイタリア・ミラノで開催されているモーターサイクル国際博覧会EICMA2024にて、次世代のEV二輪車のコンセプトモデル「EV Fun Concept」と「EV Urban Concept」の2モデルを初公開した。

2050年に「Hondaの関わるすべての製品と企業活動を通じてカーボンニュートラルを実現する」ことを目指して、2040年代にはすべての2輪車でのカーボンニュートラルの達成を目標としている。この目標に向け、環境戦略の主軸として2輪車のEV化に取り組んでいる。今年度の2024年は電動二輪車のグローバル展開元年と位置付けており、EM1e:をはじめとして本格的に電動二輪車市場へと参入している。2026年までを市場参入期。2026年以降を事業拡大期と位置付けて、電動二輪車の市場投入を推進する。

バッテリーは固定式なので車体はスリム。急速充電に対応している。

今回EICMA2024でワールドプレミアとなった2台のうち、Honda初となるスポーツモデルの「EV Fun Concept」は、2023年11月に開催された「2023Honda電動二輪事業説明会」において紹介した、FUN用途(乗って楽しむ目的)を想定したモーターサイクル型電動モデル。Honda二輪車では初の固定式バッテリーを搭載した、ミドルクラスの中型排気量帯相当のネイキッドスポーツモデルで、2025年の発売を予定している。

フロントフォークは倒立式。ブレーキはダブルディスク。
リヤホイールは片持ちのプロアーム。
コンセプトモデルのシートは薄くロングライドは辛そうだが、市販時には変更されるだろう。

Hondaが長年にわたって培った二輪車開発の技術をフィードバックして、高次元での「走る」「曲がる」「止まる」の性能に加え、電動車の特徴でもある静かで振動のない新しい乗り心地、固定式バッテリーの採用によりスリムで扱いやすい車体パッケージでガソリン車とは異なる新感覚な体験を実現して、新たなモーターサイクルライフをサポート。四輪車と同じ規格の急速充電器CCS2に対応し、軽さとのバランスを最適化。急速充電に対応していることで、街中での使い勝手に十分な航続距離100km以上を想定している。

シティコミューターとしての機能を追求したEV Urban Concept

もう1台の「EV Urban Concept」は、都市型モビリティとして、Hondaが考える姿をゼロから構築したコンセプトモデル。シティコミューターとしての機能を追求して研ぎ澄ますことで生まれる、スタイリングデザインや直感的なインターフェイス、ソフトとハードの融合が生み出す新たな体験により、人間や社会と協調していく近未来のモビリティを具現化。バッテリーは自社開発のバッテリーパックを搭載して、都市部での移動をより快適により便利にしてくれるモビリティとなっている。

バッテリーは自社開発のデタッチャブル式バッテリーパックを搭載。
フロントブレーキはリムマウント式を採用している。
フロント周りはスモークのアクリルカウルに覆われ、未来的な雰囲気を醸し出す
ハンドルはフラットバータイプ。メーターはシンプルな液晶モニターのみ。

Hondaは新たなこの2モデルを加えることで、2030年までにグローバルモデで電動モデルを30機種投入する計画を進めている。電動二輪車のフルラインナップ化への取り組みを加速させ、多彩なバリエーション展開を進めていく。

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