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1964年に発売されたカワサキ250メグロSGが
現代のテクノロジーでテイスティな新型車として登場!
出るぞ出るぞ……と期待されていたカワサキが放つメグロブランドの第2弾「MEGURO S1」がついに発売! 同時発売されるクラシックネイキッドモデル「W230」の派生機種といえるものだが、専用に装備されるエンブレムやグラフィック、生地の異なるシートなどで見た目は激変! 1964年に発売されたカワサキ250メグロSGをオマージュしたルックスは、見事なクラシックの本命スタイルに仕上げられている。
メグロというブランドは1924年に創業した目黒製作所製造のオートバイが発祥で、1957年の第二回浅間火山レースで500ccクラスのワン・ツーフィニッシュを飾るなど、国内オートバイブランドでは歴史と栄光に輝く存在。1964年に川崎航空機(現在のカワサキモータース株式会社)と合併し、その血統は現在も生き続けているのだ。
そんなメグロブランド復刻ののろしは、2021年にW800をベースにする「MEGURO K3」の発売でセンセーショナルを巻き起こし、即完売という大ヒットを記録。今回のMEGURO S1は車検のない軽二輪クラスというのを考慮すると、ビギナーからベテランまで老若男女を問わずに絶大な人気を獲得しそうだ。折りしも今は『昭和ブーム』という追い風もあり、MEGURO S1で風を切る姿を想像するだけで週末はワクワクできそう。旧車をメンテナンスしながら苦労して乗るのも楽しいが、手軽に安心してレトロスタイルを満喫できるとは、待ち望んだファンには最高の新型車ラインアップといえるだろう。
気軽に乗れるインジェクション車で空冷シングルの味わい深さを追求!
クラシックスタイルのMEGURO S1は、ライディングフィールでもゆったりと落ち着いたクルージングが楽しめるよう設計されている。フレームは軽量なセミダブルクレードルで、フレームとスイングアームのねじれ剛性と横剛性を低く抑えることでガチガチさせない穏やかなコーナリング性能を実現。フロント90/90-18、リヤ110/90-17のタイヤはレトロスタイルのプロフィールで、安定したハンドリングに貢献するチョイスだ。
エンジンはKLX230系の空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒をベースに、ルックスにも配慮して曲面を多用したクランクケースやシリンダーヘッドに大きく丸みを帯びたフィンを採用。元祖メグロのエキゾーストパイプ形状が持つ伝統的な美しさを再現するため、車体右側へ排気ポートを配置している。
フィーリングとしては、粘りのあるエンジン特性を得るためのカムプロフィール、高い慣性モーメントを発揮する重めのフライホイール、低回転域でエンジンストールしにくいECUセッティングなどで扱いやすさに配慮。消音しつつも豊かな低音を感じさせるようマフラーサウンドもチューニングされており、6速トランスミッションを駆使して鼓動感あふれる走りが楽しめるのだ。
オートバイの魅力というのは様々で、たとえばハイスペックなスーパースポーツでは刺激的な走行性能が楽しめる。このMEGURO S1の場合は全く異なる方向性で、楽しめるのは言葉では表現しにくいテイスティな部分……いわば「レトロなオートバイに乗る」という感性を満足させてくれることといえるだろう。
ディテール解説
主要諸元・メグロS1
全長:2,125mm
全幅:800mm
全高:1,090mm
シート高:740mm
乗車定員:2人
排気量:232cc
車両重量:143kg
エンジン:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒
最高出力:13kW (18ps)/7,000rpm
最大トルク:18Nm(1.8kgf・m)/5,800rpm
トランスミッション:6速リターン式
フューエルタンク:11L
ブレーキ:前 ディスク、後 ディスク
タイヤサイズ:前 90/90-18M/C 51S、後 110/90-17M/C 60S
メーカー希望小売価格(消費税10%を含む):¥720,500