排気量278cc→310ccで27.7馬力にパワーアップ! 2001年登場のピアジオ・ビバリーが「ビバリー310」へ進化|EICMA2024

2024年11月5日~11月10日にイタリア・ミラノで開催された世界最大のモーターサイクルショー「EICMA(エイクマ)」。同イベントではイタリアのバイクブランド「ピアジオ」が2001年に販売開始したロングセラーモデル「ビバリー」の2025年モデルを発表。新しい排ガス規制「ユーロ5+(プラス)」に適合した新型のエンジンは水冷4ストローク単気筒で、排気量は278ccから310cc(ストローク長を63mmから70mmにロング化)にアップされ、最高出力を27.7馬力まで向上。排気量アップに伴い車名は「ビバリー310」に変更された。 ※2024年現在、国内でビバリーは未発売
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

ピアジオ ビバリー310(2025年モデル)

ヘッドライトやウインカーなどの灯火類はフルLED化し、メーター類は視認性に優れた5.5インチのLCDを採用。充電用のUSBコンセントやキーレスイグニッションシステムも導入。
ビバリー310は洗練された上品な仕上がりのスタンダード版(ビバリー)と、スポーティーなイメージのS(ビバリーS)の2種類をラインナップ。写真はビバリーS。
中高速域での走行安定性も良好な大径ホイールは、フロント16インチ・リア14インチの異径サイズに設定。シート下にはフルフェイス型ヘルメットを収納できる余裕のスペースがあり、タンデム用ハンドル付きのリアキャリアも装備。
ビバリー310は燃料タンクをフットボード下の車体中央部に配置することで、シート下収納スペース容量を増加。シートから降りずに燃料を補給できることに加え、マスの集中化(質量配分を中央部に集中させること)による乗り心地の向上も実現。

ピアジオからリリースされているミドルスクーター「ビバリー」は2001年に発売開始。卓越した安定性と乗り心地を実現したパワフルなスクーターとして中型スクーター市場を活性化するなど、欧州では現在でも高い人気を誇っている。

登場から20年後の2021年、ビバリーは全面的なイメージチェンジを遂げ、モダンな今風の外観に変更。ただしスポーティーなハイホイールスクーターと、高級GTとの融合という他モデルにはない独自のスタイルはそのままに、用途が幅広く、シティーユースや中長距離ツーリングもこなせる真のクロスオーバーモデルとして君臨。

新型となる2025年モデルのビバリーは 新しい排ガス規制「ユーロ5+(プラス)」に適合した水冷4ストローク単気筒エンジンのストローク長を63mmから70mmにロング化し、排気量を既存の278ccから310ccにアップ。これにより車名は「ビバリー310」に変更。最高出力は27.7馬力まで引き上げられた。

ビバリー310は燃料タンクをフットボード下の車体中央部に配置することで、シート下収納スペース容量を増加。シートから降りずに燃料を補給できること。またマスの集中化(質量配分を中央部に集中させること)による乗り心地の向上も実現した。

フレームは高耐性のスチールチューブとプレス板金を組み合わせたツインクレードル式。フロントフォークはショーワ製Φ35mm正立型。リアショックはショーワ製複動式ショックアブソーバーを採用。

中高速域での走行安定性も良好な大径ホイールは、フロント16インチ・リア14インチの異径サイズに設定。オシャレなデザインのホイールは、軽量なアルミ製W型7本キャストとし、タイヤはフロント110/70-16、リアは140mm幅の140/70-14というワイドサイズをチョイス。

前後ブレーキは安定した制動力を発揮するディスク式とし、フロントΦ300mm・リアΦ240mmのディスクローターを組み合わせ。前後ブレーキには2チャンネルのABSも標準装備。トラクションコントロールとの組み合わせで、安全性と安定感を大幅に高めた。

容量36リットル&容量52リットルのトップケース、3段階の調整が可能なシートヒーター、4段階の温度調整が可能なグリップヒーター、電子盗難防止システムなど、利便性に優れた専用アクセサリーも充実。

ビバリー310は洗練された上品な仕上がりのスタンダード版(ビバリー)と、スポーティなイメージのS(ビバリーS)の2種類をラインナップ。

Piaggio Beverly 310 | Più muscoli per lo scooter a ruote alte. Live da EICMA 2024

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