アレコレ黒い、限定色。トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック重量級バイクだが足つき性に不安なし。タイヤも太い!

トライアンフらしいパワーユニットとして知られているバーチカルツイン。シリンダーを垂直に立てた水冷2気筒エンジンは、いずれも270°クランクの900ccと1,200ccが有り、最も充実したモダン・クラシックのカテゴリーを構築し現在10機種もの展開を誇る。その中でスタイリングも乗り味も異色な存在として侮れない注目を集めたのが、ボンネビル BOBBERである。今回は、さらにマッシブなデザインと、プレミアムなブラックアウト処理が施されたボンネビル BOBBER BLACKに試乗した。

REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●徳永 茂(TOKUNAGA Shigeru)
取材協力●トライアンフ モーターサイクル ジャパン

※2020年9月22日に掲載した記事を再編集したものです。
価格やカラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。


ディテール解説

トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
ショーワ製正立式フロントフォークはφ47mmと言う太さ。ヘッドランプとオレンジ色に光るウインカーはLED式だ。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
16インチのフロントホイールにはAVON製Cobraの極太(130/90B)(MT90B)タイヤを履く。ダブルディスクブレーキは、φ310mmのリジッドマウントローターにBrembo製異径2ピストン・ピンスライド式油圧キャリパーが採用されている。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
エキゾーストパイプもブラックアウトされた水冷バーチカルツインエンジン。シリンダーヘッドのフィンサイドは素材色をあらわに美しく磨き上げられている。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
ほぼ水平にそして左右平行にレイアウトされたブラックマフラー。テールエンドは外側に向けてスラッシュカットされている。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
フレームラインから続く(様に見える)リアアームは、リヤリジッド(ノーサス)風に見えるデザインだが、トラス形状のパイプスイングアームとシート下にモノショックが採用されている。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
シート下にレイアウトされたKYB製モノショックのボトム側にはリンク機構を採用。ホイールトラベルは77mmだ。トップ側の調整リングで7段階プリロード調節が可能だが、その作業にはシートを取り外す必要がある。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
リヤのシングルディスクブレーキには、φ255mmのローターをリジッドマウント、油圧キャリパーはNissin製1ピストンピンスライド式が採用されている。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
ほぼフラットな黒いパイプバーハンドルにはバーエンドミラーが装備されている。前方に腕を伸ばすクルーザー的なライディングポジションだ。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
ベストポジションにある赤いホーンボタンから順に、その上はウインカースイッチ、さらに上の丸いグレーはSCROLLボタンでメーター内液晶表示内容を切り替えられる。右側の丸ボタンはクルーズコントロールスイッチ。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
ハンドル右側のスイッチは、上から順に赤いのがエンジンキルスイッチと始動用スタータースイッチ。中央がライディングモードのROADとRAINを切り替えられるグレーのMODEボタン、下がハザードランプスイッチだ。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
取り付け位置の角度調節ができるシンプルなシングルメーターは200km/hスケールのアナログ式。モノクロ液晶ディスプレイは、オドやトリップ、燃料計やギヤポジションにデジタル回転計他、多彩な情報が表示される。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
腰の落ち着きが良い鞍型のワイドシートは前後位置の調節ができる。どっかりと腰を下ろし、体重の全てを預けるライディングポジションでも座り心地は良かった。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
イグニッションスイッチは右側のサイドカバー直前に位置している。手が届きやすく、扱いやすい。なお、ステアリングロックはステアリングヘッドパイプの脇でキー操作する。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
薄くスッキリとデザインされたリヤフェンダー。テールエンドにマウントされたウインカーやテールランプ等はLED式だ。
トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
きちっと平行水平に出されたツインマフラーと鞍型のシングルシートが印象的。

主要諸元

エンジン形式:水冷並列2気筒 SOHC 8バルブ/270°クランク
排気量:1200cc
ボア・ストローク:97.6×80mm
圧縮比:10.0:1
最高出力:77PS(57kW)/6,100rpm
最大トルク:106Nm/4,000rpm
吸気システム:マルチポイントシーケンシャル電子燃料噴射
排気システム:2 INTO 2 エグゾーストシステム(ブラックステンレススチール)
始動方式:セルモーター
潤滑方式:ウェットサンプ
駆動方式:Xリングチェーン
クラッチ:湿式多板/アシスト付
トランスミッション:6速
一次減速比:1,257(93/74)
二次減速比:2,750(44/16)
ギヤ比:
 1速:3,500(49/14)
 2速:2,500(45/18)
 3速:1,850(37/20)
 4速:1,480(37/25)
 5速:1,296(35/27)
 6速:1,172(34/29)
フレーム:スチールパイプ製クレードル
スイングアーム:スチールパイプ製両持ちタイプ
ホイール(前/後):32本ワイヤースポーク、16x2.5インチ / 16×3.5インチ
タイヤ(前/後):チューブレス130/90B MT90B-16 / 150/80R-16
サスペンション(前/後):ショウワ製φ47mmフォーク / KYB製モノショック・リンク付
トラベル量(前/後):90mm / 77mm
ブレーキ(前/後):φ310mmダブルディスク、Brembo製2ピストンフロティングキャリパー、ABS / φ255mm径シングルディスク、Nissin製1ピストンフローティングキャリパー、ABS

全幅:760mm
全高:1025mm (除くミラー)
シート高:690mm
ホイールベース:1510mm
キャスター:25.8 º
トレール:87.9mm
車両重量(乾燥):237.5kg(225kg)
燃料タンク容量:9L

試乗後の一言!

トライアンフ・ボンネビルボバー ブラック
近田茂
他とは異なる個性的な乗り味がクセになるかも。そのスタイルは自己主張するに相応しいアイテムになる。

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