1980年代の名車、CB750F/CB900Fが現代に甦るとこんな感じ。ホンダが「CB1000Fコンセプト」を初披露|大阪モーターサイクルショー

3月21日から23日まで開催された大阪モーターサイクルショーで、大型ロードスポーツのコンセプトモデル「CB1000Fコンセプト」が世界初公開。2020年に発表されたCB-Fコンセプトから5年、市販モデルに限りなく近いスタイルに、早期の市販化が期待されるモデルだ。
ウインカーが無いことを除けばほぼ市販車に近いスタイルで製作されている。

3月21日から23日までインテックス大阪で開催された第41回大阪モーターサイクルショーのホンダブースにおいて、大型ロードスポーツのコンセプトモデル「CB1000Fコンセプト」が世界初公開となった。

アップ気味のハンドルでコンパクトにまとめられている。

 Hondaのロードスポーツバイクを代表するブランド「CB」として、進化するスポーツバイクの基準を具現化した、次世代のCBコンセプトモデルとしている。CBのコンセプトモデルとしては、すでに2020年に「CB-Fコンセプト」として、CB誕生60周年を記念したモデルとして発表されている。第36回大阪モーターサイクルショーでの発表が予定されていたものの、コロナ禍による開催中止を受け、ホームページ上でのみ公開されたもの。CB-FコンセプトはCB1000ホーネットをベースとし、水冷4ストロークDOHC直列4気筒の998ccエンジンを搭載。倒立のフロントフォークと、リヤには片持ちスイングアームのプロアームを採用していた。

エンジン、フレームの形状からCB1000ホーネットがベースと推測。
フロントフォークは倒立タイプ。ラジアルマウントのNISSIN製キャリパーを採用。
丸目のヘッドライトは1980年代のCBをイメージ。
テールカウルの形状もCB750/900Fをイメージ。
ハンドルはクリップタイプのバーハンドル。メーターはシンプルな液晶。

今回発表となったCB1000Fコンセプトは、ダイヤモンドフレームに水冷4ストロークDOHC直列4気筒エンジンを搭載。フレームの形状やエンジンの外観から、CB1000ホーネットがベースとなっているようだ。ライダーが求めるファンライドに応える高揚感と懐の深さを幅広いシチュエーションで提供するとともに、CBの物語を想起させるスタイリングで、所有する誇りを感じられる存在であることを目指したとしている。

2020年に発表されたCB-Fコンセプト。リヤは片持ちのプロアームを採用。

このスタイリングから想起させるCBといえば、1978年に発表されたCB900F、国内では1979年から発売されたCB750Fだろう。日本国内はもちろん、欧州、北米でも大ヒットモデルとなった。CB1000Fコンセプトのシルバーにブルーとネイビーのラインが施されたカラーリングは、1980年、AMAスーパーバイク選手権にCB750Fで参戦した際のカラーを再現している。エンジンはCB900Fをベースにした1023ccで、フロントホイールは当時の流行だった小径の16インチに変更されていた。ライダーは当時20歳だった若手のフレディ・スペンサーを起用。1982年のデイトナ100では、フレディ・スペンサー、マイク・ボールドウィン、ロベルト・ビエトリが表彰台を独占。タイトル獲得はならなかったものの好成績を収め、市販車両にもこのカラーリングを施したモデルが販売されている。

欧州ではCB900Fを販売していたが、日本国内と北米市場はCB750Fのみの販売だった。

CB1000Fコンセプトは3月28日(金)から30日(日)まで東京ビッグサイトで開催される「第52回東京モーターサイクルショー」、4月4日(金)から6日(日)までAichi Sky Expo(愛知県国際展示場)で開催される「第4回名古屋モーターサイクルショー」にも出展される予定。

すでに市販車に近い完成度で、このままでの販売が期待される。

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