排気量125ccの原付二種なのに車重は180kg。|ガチムチ系本格クルーザー、レオンアート・PILDER 125試乗

1985年にスペインで会社設立後、2004年に現在のブランドが立ち上げられたLEONARTモーターサイクル。原2小排気量バイクとして革新的なインパクトと満足度を提供すべく、個性的な製品開発を目指すと言う。その中で最上級の仕上がりを誇るフラッグシップモデルがPILDER 125である。

REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●ウイングフット株式会社(https://leonartmotors.jp/)

※2020年9月9日に掲載した記事を再編集したものです。
価格やカラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

ディテール解説

レオンアート・PILDER 125
厚みのある黒色のステアリングブラケットが印象的なフロントビュー。ヘッドランプはH4ハロゲンバルブだが、レンズ周囲には18個のLEDがリング状に連ねられている。ウインカーもLEDだ。
レオンアート・PILDER 125
キャスターが寝かされたフロントフォークは倒立式、リーディングタイプで支持されるアクスルの右側はクランプ方式で固定されている。フローティングマウントされたウェーブタイプのダブルディスクローターはφ300mm。2ピストンのピンスライド式油圧キャリパーが採用されている。
レオンアート・PILDER 125
水冷の125cc2気筒エンジンは他のバリエーションに搭載されているのと基本的に共通だが、フラッグシップに相応しく、専用の制御システムを搭載する等、一番パワフルな仕様に仕上げられている。トランスミッションは6速である。
レオンアート・PILDER 125
エンジンの真下で集合するエキゾーストパイプには三角断面形状の右出しアップの1本マフラーを装備。インナーリベッターを駆使した作りやカーボンのエンドピースをあしらったデザインはユニーク。
レオンアート・PILDER 125
190/50-17インチサイズの極太タイヤは中国のCST製ADRENOラジアル。ご覧の通り左側片支持のアルミスイングアームを採用。車体が綺麗にカバーリングされているので、直視することはできないが、シート下にモノショックが納められている。
レオンアート・PILDER 125
ブラックアウトされたアルミアーム後端から伸びているのはリヤフェンダーステー。38丁ドリブンスプロケットの内側にφ260mmのシングルローターと2ピストン・ピンスライド式油圧キャリパーを装備。
レオンアート・PILDER 125
フラットなデザインのアッパーブリッジの直ぐ上にマウントされたセパレートハンドル。取り付け部分のユニークなデザインが印象的だ。
レオンアート・PILDER 125
ハンドル左側スイッチ。一番下にあるのがプッシュキャンセル式ウインカースイッチ、その上にホーンボタン、右の赤いのがハザードボタン。左側がディマースイッチ、向こう側に人指し指で扱うパッシングスイッチがある。
レオンアート・PILDER 125
ハンドル右側のスイッチ操作は赤いキルスイッチと、エンジン始動用セルスタータースイッチのみ。中段にあるのはライティングスイッチだが、ONの状態で固定されていた。
レオンアート・PILDER 125
メーターは丸型シングル。シンプルでなかなか美しいデザインだ。液晶表示式で、250rpm毎にブロックが積み重なる棒グラフ表示の回転計と、デジタル表記の速度計他、ギヤボジションインジケーターや燃料計が表示される。
レオンアート・PILDER 125
セパレートタイプのダブルシート。腰のあるクッションが採用されている。シートストッパーに腰を当てると、大柄なライダーでもハンドルは遠く、スケールの大きな乗り味だ。
レオンアート・PILDER 125
イグニッションスイッチはステアリングヘッドの右脇フレーム部分に直付けされている。

レオンアート・PILDER 125
菅キーを使用するスイッチは、解錠しておけばキー無しでスイッチONできる。
レオンアート・PILDER 125
シートエンドに美しく組み込まれたテールランプ。スッキリとシンプルなデザインが印象的。光源にはLEDランプが使用されている。

バイク事故を低減する新技術|業界初のARAS用4Dイメージングレーダーソリューションがもたらすバイクの未来像|Vayyar

2021年はバイクにとってのADAS(先進運転支援システム)元年と言える。ドゥカティやKTM の上位機種にACC (アダプティブ・クルーズ・コントロール)が標準採用されたからだ。4輪自動車では既に珍しくないが、バイクへの搭載と普及が、今後拡大して行くことは間違いない。そんな中、イスラエルの「バイアー社」が開発したARAS(Advanced Rider Assistance Systems )が、俄然注目を集めている。 REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru) 取材協力●Vayyar Ltd. ヤン・ポカミエン(Ian Podkamien・自動車事業部長) 問い合わせMail●Ilan Hayat: Ilan.hayat@vayyar.com

主要諸元

全長/全幅/全高:2,390mm/800mm/1,125mm
シート高:700mm
車両重量:180kg

エンジン型式:水冷・4サイクル・SOHC・直(並)列2気筒
総排気量:124.6㎤
内径×行程:44mm×41mm
最高出力:11kw/9,500rpm
燃料供給装置:DELPHI製電子制御式燃料噴射
始動方式:セルフ式
点火方式:電子制御式CDI
潤滑方式:ウェットサンプ式
燃料タンク容量:10L
クラッチ形式:湿式多板コイルスプリング
変速機形式:常時噛合式6段リターン

フレーム形式:セミダブルクレードル
サスペンション(前/後):テレスコピック式倒立フォーク/片持ち式アルミスイングアーム&モノショック
ブレーキ形式(前/後):油圧式ダブルディスクφ300mm/油圧式シングルディスクφ260mm(前後連動式)
タイヤサイズ(前/後):100/90-19/190/50-17
乗車定員:2名

生産国:中国

試乗後の一言!

レオンアート・PILDER 125
排気量と車体サイズのアンバランスは結構オモシロイかも。(写真のバイクはDAYTONA 125)

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著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…