目次
400ccクラスを超越した存在感とパワーを発揮
大型自動二輪免許で乗車できる600cc~800ccクラス。カウルを省いた軽快なネイキッドスポーツモデル、積載性や走破性に優れたアドベンチャー、サーキット走行に優れたカウル付きのスーパースポーツモデル、シティユースに最適なスクーター等々、様々なジャンルから選べるのが特徴。
このクラスの特徴は、400ccクラスを遥かに凌ぐ、怒涛のパワーと存在感。また、リッターバイクに比べ、スリムで軽量な車体による機動性や扱いやすさの高さ。
600cc~800ccクラスは、大型自動二輪ビギナーや、「リッターバイクほどの大パワーは必要ない」という人に最適。特に下記の軽量モデルは、「ヘビーなバイクを扱う自信がない。でもビッグバイクの楽しさを味わいたい」というユーザーにピッタリだ。
とはいえ、下記のモデルは、列記としたオーバー400ccの大型自動二輪モデル。250ccクラスや400ccクラスを遥かに凌ぐ、ハイパワー&高トルクを発揮することをお忘れなく!
生粋のサーキット仕様からクルーザーまで!アトランダムに富んだ軽量モデルに注目
1位 ヤマハ MT-07 ABS 車両重量:184kg 排気量:688cc
走りの楽しさとストリートで映えるデザイン、優れたコストパフォーマンスを兼ね備えたヤマハのロードスポーツ、MT-07 ABS。リニアなレスポンス特性に磨きをかけたエンジンは、ライダーのスロットル操作に対しリニアなトルクを創り出す、「クロスプレーン・コンセプト」に基づいた、4気筒や3気筒よりも軽量な、水冷4ストローク直列2気筒・270度クランク採用の688cc。
ボア×ストロークは、80.0mm×68.5mmのスポーティなショートストローク型。圧縮比は11.5:1とし、最高出力は73ps/8,750rpm、最大トルクは6.8kgf・m/6,500rpm発揮。力強さを追求したパワーやトルク値はもちろん、低速域でのリニアなレスポンス、粘り強いトルク特性を獲得することで、卓越した扱いやすさ、コントロール感を実現。頻繁なギアチェンジを繰り返すことなく、スロットルのオン・オフで爽快な走りを楽しめる。
車体は軽量かつコンパクトだが、見た目は決して華奢ではなく、肉感的でマッチョな印象。軽量で軽やかな車体の扱いやすさは、まさに一級品のレベル。大型自動二輪ビギナーでも、親しみやすい1台に仕上がっている。
メーカー | ヤマハ発動機(YAMAHA) |
モデル名 | ヤマハ MT-07 ABS |
全長×全幅×全高 | 2,085mm×780mm×1,105mm |
軸間距離 | 1,400mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 805mm |
キャスター/トレール | 24°50′/90mm |
最小回転半径 | – |
車両重量 | 184kg |
エンジン | 水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブ |
排気量 | 688cc |
最高出力 | 54kW(73ps)/8,750rpm |
最大トルク | 67N・m(6.8kgf・m)/6,500rpm |
内径×行程 | 80.0mm×68.5mm |
圧縮比 | 11.5 : 1 |
燃料タンク容量 | 13L(無鉛レギュラーガソリン指定) |
ミッション | 6速 |
燃料消費率・定地燃費値 | 40.0km/L(60km/h) |
燃料消費率・WMTCモード値 | 24.6km/L |
タイヤ(前後) | 前 120/70ZR17M/C (58W)(チューブレス) 後 180/55ZR17M/C (73W)(チューブレス) |
ブレーキ(前後) | 前 油圧式ダブルディスクブレーキ 後 油圧式シングルディスクブレーキ |
フレーム | ダイヤモンド |
価格 | 814,000円 |
公式サイト | ヤマハ発動機(YAMAHA)公式サイト |
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2位 ヤマハ XSR700 ABS 車両重量:186kg 排気量:688cc
ネオレトロをコンセプトに誕生したXSR700 ABSは、懐かしさが漂う外観、街中でもリラックス&カジュアルに楽しめる扱いやすさ、カスタマイズの可能性を想起させるボディを調和させた個性派モデル。同型の688ccエンジンを搭載したヤマハ MT-07 ABSと同様、軽量な車両重量で、スポーティかつ軽やかな走りを獲得している。
同車のコンセプトであるネオレトロとは、「スーパースポーツ」「ネイキッド」といった従来のカテゴリーを超え、レトロな外観やその背景の物語性を秘めながらも、先進技術に基づくエキサイティングな走りを楽しめるモデルを指す。
エンジンはMT-07 ABSにも搭載の、軽量な水冷4ストローク直列2気筒・DOHC4バルブ688cc。実用域で使用頻度が高い、回転域(3,000~6,500rpm)での粘り強いトルクを重視。特に4~6速使用時での粘り強い特性は、ギアレシオとの相乗効果により、扱いやすさ・楽しさ・コントロール感を実現。
タンクサイドカバーに加え、ヘッドランプステー、ラジエターサイドカバー、フロントフェンダーステー、ハンドルなどには、カスタム度の高いアルミを採用。加えて新たにポジションランプを追加したヘッドランプ、メーター、テールランプ、マフラーエンドは、“サークル”という普遍的なモチーフを用い、それぞれの機能を独立したデザイン要素として表現している。
メーカー | ヤマハ発動機(YAMAHA) |
モデル名 | ヤマハ XSR700 ABS |
全長×全幅×全高 | 2,075mm×820mm×1,130mm |
軸間距離 | 1,405mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 835mm |
キャスター/トレール | 25°00′/90mm |
最小回転半径 | – |
車両重量 | 186kg |
エンジン | 水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブ |
排気量 | 688cc |
最高出力 | 54kW(73ps)/9,000rpm |
最大トルク | 68N・m(6.9kgf・m)/6,500rpm |
内径×行程 | 80.0mm×68.5mm |
圧縮比 | 11.5 : 1 |
燃料タンク容量 | 13L(無鉛レギュラーガソリン指定) |
ミッション | 6速 |
燃料消費率・定地燃費値 | 38.4km/L(60km/h) |
燃料消費率・WMTCモード値 | 23.9km/L |
タイヤ(前後) | 前 120/70ZR17M/C (58W)(チューブレス) 後 180/55ZR17M/C (73W)(チューブレス) |
ブレーキ(前後) | 前 油圧式ダブルディスクブレーキ 後 油圧式シングルディスクブレーキ |
フレーム | ダイヤモンド |
価格 | 916,300円 |
公式サイト | ヤマハ発動機(YAMAHA)公式サイト |
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3位 カワサキ Z650 車両重量:189kg 排気量:649cc
ヨーロッパでは650ccクラスが昔から人気。理由はリッターバイクに比べて価格が安く、それでいて十分な動力性能を持っているから。Z650は、KawasakiのスーパーネイキッドであるZシリーズに与えられた“Sugomi”パフォーマンスと“Sugomi”デザインを具現化したモデル。
Z650は、従来モデルからのスリム・コンパクト・軽量なパッケージを継承。軽量化されたシャシーに、4気筒よりも部品点数が少なくて軽い、低中回転域で力強いトルクを生み出す、649ccのパラレルツインエンジン(水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ)を搭載。
現行モデルはエンジンの改良により、中回転域におけるトルクの向上に加え、排出ガスのさらなる清浄化を達成。車体面では、よりシャープなスタイリング、また新採用のLEDヘッドライトや4.3インチTFTカラー液晶スクリーンを備えるインストゥルメントパネルが、新型Z650の存在感を高めている。
フレームは重量15kgの高張力鋼を使用したトレリス型を採用。カワサキ独自の解析技術を用いたスイングアームは、単体重量を4.8kgに抑え、形状をスイングアームピポッドからリヤアクスルまでできる限り直線的にすることで、車体の軽快さとナチュラルなハンドリングに貢献。
メーカー | カワサキモータースジャパン(Kawasaki) |
モデル名 | カワサキ Z650 |
全長×全幅×全高 | 2,055mm×765mm×1,065mm |
軸間距離 | 1,410mm |
最低地上高 | 130mm |
シート高 | 790mm |
キャスター/トレール | 24.0°/100mm |
最小回転半径 | 2.6m |
車両重量 | 189kg |
エンジン | 水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ |
排気量 | 649cc |
最高出力 | 50kW(68ps)/8,000rpm |
最大トルク | 63N・m(6.4kgf・m)/6,700rpm |
内径×行程 | 83.0mm×60.0mm |
圧縮比 | 10.8 : 1 |
燃料タンク容量 | 15L(無鉛レギュラーガソリン指定) |
ミッション | 6速 |
燃料消費率・定地燃費値 | 32.1km/L(60km/h) |
燃料消費率・WMTCモード値 | 23.6km/L |
タイヤ(前後) | 前 120/70ZR17M/C (58W)(チューブレス) 後 160/60ZR17M/C (69W)(チューブレス) |
ブレーキ(前後) | 前 油圧式ダブルディスクブレーキ 300mm(外径) 後 油圧式シングルディスクブレーキ 220mm(外径) |
フレーム | ダイヤモンド |
価格 | 847,000円 |
公式サイト | カワサキモータースジャパン(Kawasaki)公式サイト |
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4位 ホンダ Rebel(レブル)500 車両重量:190kg 排気量:471cc
レーサーレプリカ全盛の80年代中期に登場した223㏄セミチョッパーモデル、REBLE(レブル)。その名を冠し、スタイルを今風の「クルーザースタイル」にアレンジし、2017年にカムバックしたのが、Rebel(レブル)500。レブルには250cc版もあり、普通二輪免許ライダーから絶大なる人気を獲得中だ。
レブル500は、低回転域からトルクフルで、高回転域まで気持ちよく回る、軽量な水冷4ストローク2気筒・DOHC4バルブ471ccエンジンを搭載。日常走行でのスロットルを開ける楽しさと、低回転域での粘り強さを重視しながらも、スロットルをさらに大きく開けてもスムーズに吹け上がるエンジンフィールに仕上げている。
スリムで軽やかな、扱いやすい車体ながらも、ロー&ファットなイメージにこだわり、フロントは130/90-16、リヤは150/80-16のワイドタイヤを採用。これにより、クラスを超える存在感と、迫力あるスタイリングを実現。加えて前後には、スポーティなデザインのキャストホイールと、制動性の高い豪華なディスクブレーキを組み合わせる。
タイヤのグリップ力を超えるブレーキの操作や、急な路面変化によるタイヤのロックを回避するABS(アンチロック・ブレーキ・システム)も搭載。
メーカー | 本田技研工業(HONDA) |
モデル名 | ホンダ Rebel(レブル)500 |
全長×全幅×全高 | 2,205mm×820mm×1,090mm |
軸間距離 | 1,490mm |
最低地上高 | 135mm |
シート高 | 690mm |
キャスター/トレール | 28.0°/110mm |
最小回転半径 | – |
車両重量 | 190kg |
エンジン | 水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブ |
排気量 | 471cc |
最高出力 | 34kW(46ps)/8,500rpm |
最大トルク | 43N・m(4.4kgf・m)/6,500rpm |
内径×行程 | 67.0mm×66.8mm |
圧縮比 | 10.7 : 1 |
燃料タンク容量 | 11L(無鉛レギュラーガソリン指定) |
ミッション | 6速 |
燃料消費率・定地燃費値 | 40.2km/L(60km/h) |
燃料消費率・WMTCモード値 | 27.0km/L |
タイヤ(前後) | 前 130/90-16M/C 67H(チューブレス) 後 150/80-16M/C 71H(チューブレス) |
ブレーキ(前後) | 前 油圧式シングルディスクブレーキ 後 油圧式シングルディスクブレーキ |
フレーム | ダイヤモンド |
価格 | 799,700円 |
公式サイト | 本田技研工業(HONDA)公式サイト |
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5位 ホンダ CBR600RR 車両重量:194kg 排気量:599cc
600ccクラスのプロダクションレース参戦を踏まえて新開発された、ピュアでエキサイティングなスーパースポーツモデル。2021年モデルはライディングポジションの見直しに加え、随所で徹底された軽量化を推進。
軽量な2気筒エンジン採用の上記モデルとは異なり、メカニカルで重量がかさばる水冷4スト4気筒DOHC4バルブ599ccエンジンを搭載。しかもサーキット走行に備えたフルカウルを装着。加えて最高峰とも呼べる、数々の電子制御システムや、前後サスペンションを装備。それでいて、他メーカーのプロダクションレース参戦用600ccスーパースポーツモデルを凌ぐ、194kgという軽重量を実現しているのが大きなポイントだ。
燃料噴射や点火時期等のエンジンマネージメントには、BOSCH製5軸IMU(Inertial Measurement Unit/慣性計測装置)が採用され、車体挙動の様々な動的姿勢を把握推定し、ABS等も含め、巧みな制御が介入することでライダーの操縦をアシスト。
また、ライダーのスロットル操作に対するレスポンス(出力特性)が5段階に任意設定できるほか、9段階+OFFのトルクコントロール、3段階+OFFのウィリー挙動緩和制御、3段階のエンジンブレーキ制御が、ライダーの好みや走るステージに応じて選択可能。
フロントサスペンションは、剛性バランスを追求したインナーチューブ径Φ41mmの倒立式テレスコピックとし、ショーワ製BPFを採用。フロントフォークの突き出し量を15mm伸長することにより、サーキットにおける車体姿勢セッティングの自由度を高めている。
メーカー | 本田技研工業(HONDA) |
モデル名 | ホンダ CBR600RR |
全長×全幅×全高 | 2,030mm×685mm×1,140mm |
軸間距離 | 1,375mm |
最低地上高 | 125mm |
シート高 | 820mm |
キャスター/トレール | 24°06′/100mm |
最小回転半径 | – |
車両重量 | 194kg |
エンジン | 水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ |
排気量 | 599cc |
最高出力 | 89kW(121ps)/14,000rpm |
最大トルク | 64N・m(6.5kgf・m)/11,500rpm |
内径×行程 | 67.0mm×42.5mm |
圧縮比 | 12.2 : 1 |
燃料タンク容量 | 18L(無鉛プレミアムガソリン指定) |
ミッション | 6速 |
燃料消費率・定地燃費値 | 23.5km/L(60km/h) |
燃料消費率・WMTCモード値 | 17.3km/L |
タイヤ(前後) | 前 120/70ZR17M/C(58W)(チューブレス) 後 180/55ZR17M/C(73W)(チューブレス) |
ブレーキ(前後) | 前 油圧式ダブルディスクブレーキ 後 油圧式シングルディスクブレーキ |
フレーム | ダイヤモンド |
価格 | 1,606,000円 |
公式サイト | 本田技研工業(HONDA)公式サイト |
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上記モデルのパワーウエイトレシオは?
バイク名 | 車両重量 | 排気量 | 最高出力 | パワーウエイトレシオ | |
1 | ヤマハ MT-07 ABS | 184kg | 688cc | 73ps/8,750rpm | 2.52 |
2 | ヤマハ XSR700 ABS | 186kg | 688cc | 73ps/9,000rpm | 2.54 |
3 | カワサキ Z650 | 189kg | 649cc | 68ps/8,000rpm | 2.77 |
4 | ホンダ Rebel 500 | 190kg | 471cc | 46ps/8,500rpm | 4.13 |
5 | ホンダ CBR600RR | 194kg | 599cc | 121ps/14,000rpm | 1.60 |
パワーウエイトレシオは「車両重量÷最高出力(馬力)」で算出される数値。表示単位はkg/psで、そのバイクで1馬力あたりにどれくらいの重量負担があるのかを表す。 この数値が小さければ小さいほど、加速性能に優れ、スポーティといえるのが特徴。
1~3位のパワーウエイトレシオは、2.52~2.77という、大型バイクならではの極めて高性能な数値。なお、サーキット走行を前提に設計されたホンダ CBR600RRは、他モデルを圧倒する1.60という超スポーティな数値。
必要免許は「大型自動二輪」
大型二輪免許 難易度★★☆ 取得可能な年齢:18歳
大型自動二輪免許は、排気量400ccを超えるバイク、もしくは定格出力が20kWを超えるバイクに乗車できるライセンス。排気量や定格出力を問わず、すべてのバイクに乗車できる、バイク免許の最高峰だ。
大型自動二輪免許には、「小型限定普通二輪免許」や「普通二輪」と同じく、スクーターに加え、ビッグバイクに採用の最新システム『DCT(Dual Clutch Transmission)』など、左手による手動式クラッチ操作なしの車両(排気量の制限なし)のみ運転可能な『AT限定』。また、すべてのバイク(排気量の制限なし)を運転できる『限定なし』の2種類あり。詳しくは下記参照。