身長168cmには意外とデカいけれど!|ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX試乗

500で始まった初代TMAXのデビューは2001年8月。欧州では2000年7月にイタリアのナポリで先行発表され秋に発売。スポーツ・スクーターのパイオニアとして高い人気を獲得した。今回5月8日に新発売されたモデルはTMAX530の後継となる最新モデルである。

REPORT⚫️近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO⚫️山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力⚫️ヤマハ発動機株式会社

※2020年6月20日に掲載した記事を再編集したものです。
価格やカラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

ディテール解説

ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
鋭いつり目で前方に睨みをきかすヘッドランプはLEDの4灯式。ゴールドに輝くフロントフォークのアッパーチューブがノーズから覗く。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
φ41mm倒立式フロントフォークにラジアルマウントされた油圧ブレーキキャリパーは対向4ピストンタイプ。ダブルでフローティングマウントされたディスクローターはφ267mm。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
車体右サイドにハネ上げられてフィニッシュする1本マフラー。マフラーカバー(ヒートガード)は2重構造。ワイドなシートカウルよりさらに外側に張り出している。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
メカニズムがぎっしりと詰まるアンダーまわり。リヤサスペンションはショックユニットがほぼ水平にレイアウトされたリンク式モノクロス。プリロードと伸び側減衰力調節ができる。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
160/60R-15インチタイヤを駆動するのは25mm幅のカーボン系繊維ベルト。最終減速は少し高められた。スイングアームやベルトカバーはかなりガッチリと頑丈そうなデザインである。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
φ282mmの大径シングルディスクローターを装備したリヤブレーキ。油圧キャリパーはシングルピストンのピンスライド式。左上にあるコンパクトなキャリパーは機械式。ハンドル左側レバーで操作するサイドブレーキ用だ。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
φ282mmの大径シングルディスクローターを装備したリヤブレーキ。油圧キャリパーはシングルピストンのピンスライド式。左上にあるコンパクトなキャリパーは機械式。ハンドル左側レバーで操作するサイドブレーキ用だ。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
多彩なスイッチが居並ぶハンドル左側。クルーズコントロールや、ヒーターやスクリーン他の操作に使える切り替え式スイッチがある。グリップと平行する黒いレバーがサイドブレーキだ。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
スマートキー方式を採用。黒い四角いスイッチがメインスイッチと始動用セルモータースイッチを兼ねる。スイッチを切る時には写真左端に見えるスイッチを押す。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
ブルーのリング状に光る文字盤を持つTFTマルチファンクションメーターはアナログ風表示。中央には3.5インチ・モノクロームTFTモニターを備える
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
シート前端部にある二つのボタンは右がシートロックの解錠用及び、左側が燃料給油口の蓋を開けるスイッチだ。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
右側のポケットはペットボトル等が収納できる。ボックスの奥底には12V電源ソケットも装備されている。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
ハンドル左側のスイッチ操作でスクリーンは電動で無段階に上下できる。高低差は135mm。写真は一番低い状態。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
一番高い位置にアップした状態。ウインドプロテクションが高められライダーの顔面もカバーする。なおTMAX560はボルトの差し替えで高低差55mm2段階調節ができる。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
幅も厚みもかなりのボリュームがあるダブルシート。ハンドル左側のスイッチでシートヒーターを3段階に効かせることができる。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
リヤヒンジで後方に開く一体式ダブルシート。ヒンジの作りもシッカリしており、ダンパーやロックメカもダブルで装備されている。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
ご覧の通りシート下の収納スペースはたっぷりと余裕がある。ヘルメットは写真の様に逆さまに入れられる。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
T文字を形どったテールランプはLED方式。細身のクリアレンズ・ウインカーもLEDランプが採用されている。
ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
やはり大型スクーターはボリュームがある。フロントまわりだけでなく、マフラーの張り出しも含めてテールまわりもかなりワイドだ。

主要諸元

TMAX560 TECH MAX 〈 〉内はTMAX560
認定型式:8BL-SJ19J
全長/全幅/全高:2,200mm/765mm/1,420mm
シート高:800mm
軸間距離:1,575mm
最低地上高:125mm
車両重量:220kg〈218kg〉
燃料消費率:31.7km/L(60km/h)2名乗車時
WMTCモード値:22.1km/L 1名乗車時

原動機打刻型式:J420E
原動機種類:水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ
気筒数配列:直列2気筒
総排気量:561㎤
内径×行程:70.0mm×73.0mm
圧縮比:10.9:1
最高出力:35kW(48PS)/7,500r/min
最大トルク:56N・m(5.7kgf・m)/5,250r/min
始動方式:セルフ式
潤滑方式:ドライサンプ
エンジンオイル容量:3.5L
燃料タンク容量:15L(無鉛プレミアムガソリン指定)
吸気・燃料装置/燃料供給方式:フューエルインジェクション
点火方式:TCI(トランジスタ式)
バッテリー容量/型式:12V, 11.0Ah(10HR)/YTZ12S
1次減速比:1.000(52/32×36)
2次減速比:5.771(23×59/26)
クラッチ形式:湿式, 遠心, 多板
変速装置:Vベルト式(無段変速/オートマチック)
変速比:2.041〜0.758(無段変速)
フレーム形式:ダイヤモンド
キャスター/トレール:26°00′/98mm
タイヤサイズ(前/後):120/70R15M/C 56H(チューブレス)/ 160/60R15M/C 67H(チューブレス)
制動装置形式(前/後):油圧式ダブルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ
懸架方式(前/後):テレスコピック/スイングアーム(リンク式)
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ:LED/LED
乗車定員:2名

ライダープロフィール

ヤマハ・TMAX 560 TECH MAX
近田茂
元モト・ライダー誌の創刊スタッフ編集部員を経てフリーランスに。約36年の時を経てモーターファン バイクスのライターへ。常にオーナー気分になり、じっくりと乗り込んだ上での記事作成に努めている。

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著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…