自動車ニュース バイク試乗 スズキVストローム1050XT試乗|見た目は80年代(しかもカッコいい)なのに、 中身は最新6軸IMU電子制御! 2021.12.30 10:30 by 青木 タカオ この記事の画像をもっと見る(全30枚) 排気量は変わらないものの車体デザインなどを大幅ブラッシュアップし、車名もVストローム1000→1050に。上級仕様である「XT」は6軸IMUやクルーズコントロールを新搭載し、電子制御システムを進化しています。80年代後半のパリ・ダカール・ラリー出場マシン「DR-Z(ジータ)」を彷彿とさせる車体色も設定し、スズキ・アドベンチャーの伝統を継承。乗ってみました!! REPORT●青木タカオ(AOKI Takao) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke) ※2020年6月15日に掲載した記事を再編集したものです。 価格やカラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。 INDEXスズキVストローム1050XT……1,518,000円(税込み)気になるライディングポジション/足つき性をチェック!!ディテール解説テスター紹介テスター:青木タカオ スズキVストローム1050XT……1,518,000円(税込み) 今回試乗したブリリアントホワイト×グラスブレイズオレンジの車体グラフィックスは、1988年にガストン・ライエ氏が乗ったパリ・ダカール・ラリー出場マシン「DR-Z(ジータ)」のマルボロカラーを彷彿とさせるもの。クチバシデザインに、似合わないはずがないありません。 軽量コンパクトなシャーシに搭載する水冷4ストローク90度VツインDOHC4バルブエンジンは、1036ccの排気量をそのままに令和2年国内排出ガス規制に対応しながら、最大出力を99→106PSに向上しました。 ホイールを10本スポークのアルミニウムキャスト仕様とする「V-STROM1050」に対し、「XT」ではアルミニウム製ワイヤースポークホイールを採用。フロント110/80R19、リヤ150/70R17のタイヤサイズで、ブリヂストン製BATTLAX ADVENTURE A41を履きます。 KYB製のフロントフォークは、インナーチューブ径43mmの倒立式。無段階のダンピングアジャスターとスプリングプリロードアジャスターを備えます。 プロダクトコンセプトを“THE MASTER OF ADVENTURE”とし、「より快適に」「より扱いやすく」「より楽しく」を突き詰めました。ひとつに電子制御によるライディングサポートが進化し、上級仕様車である「XT」ではボッシュ製6軸IMUを搭載しています。 ピッチ、ロール、ヨーの3軸の角速度センサー(ジャイロメーター)と前後、左右、上下の3軸加速度センサーを1つのコンパクトなユニットに収めている慣性計測ユニット(IMU)が、車両の動きをリアルタイムに検知し、モーショントラックブレーキシステム、ヒルホールドコントロールシステム、およびスロープディペンデントコントロールシステムを制御します。 XTでは大量の情報を相互に高速伝達することが可能となるCANテクノロジーを採用。ネットワーク化されたことで配線が簡素化され、軽量化に貢献するだけでなく電装の信頼性も向上しています。 気になるライディングポジション/足つき性をチェック!! 身長175cmの筆者がまたがると、視線の高いアップハンドルと自由度の高いレッグスペースで、リラックスのできるゆったりとしたライディングポジションであることがわかります。 シート高は850mmで、両足を地面に下ろすとつま先立ちに。さらにシートは、標準位置より20mm高くできる2段階調整機構付きです。 850mmとシート高は決して低くありませんが、またがるとリヤショックがしなやかに沈み込み両足のつま先で車体を支えられます。片足立ちならカカトまで足の裏が付き、特に不安は感じません。 新形状のセパレートシートが採用され、表皮にはグリップ力が高い素材が用いられました。先端が絞り込まれ、地面を足に出しやすい形状フォルムとしています。 パッセンジャーシートを外すと、12VDCソケットが姿をあらわしました。これはスタンダード「V-STROM1050」にはなく、上級仕様「XT」ならではの装備です。 Next Page 次へ 1 2 3 バイク試乗の関連記事