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モンキーなどの4MINIユーザーなら考えない人はいないといってもいいくらい、王道のチューニングが排気量アップだ。特にボアアップはピストンとシリンダーを交換するだけなので、手間も費用も少なくて済む。だったら自分でチャレンジしてみようと考える人も多い。そこで役に立つのがこの動画「ホンダ・モンキー ボアアップキット組付〜腰上分解編」なのだ。Youtube内のモトチャンプTVには「まるちビデオ傑作選」というアーカイブ集がある。ここにはモトチャンプが過去に発売したDVDなどから抜粋した動画が揃っているのだ。
エンジンの分解
それでは早速、動画を見てみよう。まず車載状態ではないものの専用ジグに載せた状態でホンダ・モンキーのエンジンを分解するところから始まる。簡単だからとスパークプラグや各カバー類の取り外し工程を省くことなく、丁寧に解説されている。
ヘッドを外したら次に待っているのがシリンダーの取り外し。ここではカムチェーンの扱い方やノックピンの場所なども解説されているので、動画と同じ手順で作業すれば誰でもできる。
難しいように思えるピストンの取り外し方法だが、動画を見れば一目瞭然だし特別難しいわけではないと理解してもらえるだろう。養生用のウエスを併用することもしっかり教えてくれる。
キタコの矢追さんが登場しているように、今回の作業で使用するのはキタコ製の88ccキット。キットに含まれているピストンと周囲のパーツたちも画像とともに紹介している。
ボアアップキットの組み付け
ボアアップキットのピストンを装着したら、こちらもキットに含まれているシリンダーを装着する。ピストンのサイズが違うことや放熱性を向上させるため、キットのシリンダーは純正より大きいものになっている。どれくらい違うのかは動画で確認できる。
たとえ腰上だけだとしても、エンジンを組み付けるためにはボルトやナットの規定トルクがわからなければ正確な作業が行えない。この動画には各種規定トルクが明記されているので、整備書がなくても作業できる親切な内容になっている。
組み付けるボアアップキットのシリンダーヘッドは、素材や製法だけでなく吸排気ポートなどの形状も変更されている。これによりパワーアップが実現するのだが、どうしてなのかは動画で解説されている。
ボアアップキットには吸気効率を変更するハイカムシャフトも含まれている。専用のカムプロフィールを採用することでパワー特性を純正から変更しているのだ。動画内ではハイカムやカムプロフィールといった用語についても解説されている。
エンジンを組み付ける時に一番肝心な作業ともいえるのが、バルブタイミングの調整だ。ここがズレていると、せっかくボアアップしてもパワーアップにつながらないどころかトラブルの原因にもなる。難しそうだが動画を見れば誰でも作業できるように解説されている。
最後にバルブクリアランスを調整すればエンジン腰上の組み付けは完了だ。バルブクリアランスとは吸排気バルブを作動させるロッカーアームとの当たり面にある隙間のこと。この隙間を正規の数値に合わせることもエンジンを組むうえで非常に重要なポイント。動画ではクリアランス調整の方法や規定隙間も紹介されている。
いかがだろう、記事内では駆け足でのダイジェスト解説となっているが、動画ではおよそ22分にわたって作業が行われているので、初めての組み付けにも役立ってくれるはずだ。