ランブレッタV200Specialは、オシャレなのにビシバシ走れるイタリアンスクーターだ。

イタリアのスクーター『Lambretta(ランブレッタ)』が復活しています。かつてはベスパと人気を二分し、モッズ文化のシンボルでもあった名門ブランドです。筆者は1979年公開の名作映画『さらば青春の光』で主人公が乗っていたことでその名を知っていましたが、乗るのは今回が初めて。軽二輪登録の『V200』で、ランブレッタ初試乗しました!

REPORT●青木タカオ(AOKI Takao) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

※2020年4月14日に掲載した記事を再編集したものです。
価格や諸元、カラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

ヨーロッパで鍛えられた余裕ある走り

ランブレッタV200Special

 空冷4スト単気筒エンジンは排気量168.9㏄。高めの回転で遠心クラッチが繋がり、スムーズに加速していきます。最高出力は約12PSほどですが、非力さは感じません。余裕を持って発進し、速度が上がってからも安定感があります。クルマの流れが速い欧州の道路交通でも、難なく走れるよう設計されているのでしょう。

 前後サスペンションはカッチリと硬めで、ナヨナヨと動くのではなく踏ん張りの効く味付け。段差でバタついても収まりがはやく、スチールモノコックボディの車体は平然としています。旋回時にツッコミ気味でコーナーに進入しても足まわりが堪えてくれ、ピレリ製ANGEL SCOOTERも剛性とグリップ力を兼ね備え、頼りになります。

ランブレッタV200Special

 落ち着いたハンドリングと出力特性で、忙しないストップ&ゴーの繰り返しより、あの映画で観たように姿勢を正して、リラックスして悠然と走ると心地よく、堂々とした気分です。
 50と125はリヤが片持ち式サスペンションなのに対し、200はツインショックで安定性を高めています。軽二輪枠なので高速道路も走行可能で、首都高など都市高速ではクルージングもこなしてくれるでしょう。

 見た目重視かと思いきや、走りの性能も疎かにされていません。オシャレに、ビシバシ走りたい人にうってつけのイタリアンスクーターです。

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著者プロフィール

青木タカオ 近影

青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。最新バイク情報をビギナーの目線に絶えず立ち返…