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ディテール解説
ホイールはフロント19インチ、リア17インチのワイヤースポークで、標準装着タイヤはプレミアムグラフィックだとミシュランのアナキーアドベンチャー、スタンダードグラフィックはメッツラーのツアランスとなる。フロントフォークはφ41mm倒立式、リアサスはリンクレスのモノショックで、前後ともプリロードおよび伸び側減衰力の調整が可能だ。ホイールトラベルは前後とも170mmを確保。ブレーキはフロントがφ320mmのダブルディスクで、ブレンボ製の対向式4ピストンラジアルマウントキャリパーを組み合わせる。リアはφ260mmディスクと片押し式2ピストンキャリパーのセット。ABSユニットはコンチネンタル製の2チャンネル式だ。このクラスのアドベンチャーとしては唯一のシャフトドライブ車だが、特有のトルクリアクションを軽減する機構は採用されていない。
4.5インチのTFTディスプレイによる多機能メーターは、周囲の明るさに応じてバックライトが反転する。新しいマルチメディアプラットフォームのMIAにも対応しており、専用アプリを介して計器機能を拡張したり、インターコムを使用して電話の発着信や音楽の再生も可能に。USBポートはメーターの左側だけでなくシート下にも。
スロットルはライド・バイ・ワイヤーだ。スイッチは右側にハザードなどをレイアウトし、ライディングモードの切り替えはセルボタンで行う。左側は中央にあるスイッチで各種設定の切り替えやオートクルーズコントロールの操作などを行う。
前後一体式のダブルシートを採用。中央のストッパーにはモトグッツィの刺繍ロゴが入る。シートはキーロックにて取り外すことができるが、収納できるのはせいぜいウエス程度だろう。バッテリーの上に2本の六角レンチが置かれている。
高強度ナイロンとアルミを組み合わせた純正アクセサリーのアーバンケース。サイレンサーのある左側は容量27.5L、右側は37Lだ。このほかに1.5mm厚のアルミで作られたトップボックスおよびサイドバッグも用意する。
直接のライバルとなりそうなBMWのF750GSと比べるとシート高は15mm高いが、それでもアドベンチャーモデルとしては標準的であり、身長175cmの私で両足の拇指球がしっかりと接地する。膝の曲がりが窮屈ではなく、また上半身にも余裕があるので、ロングツーリングでも疲れにくい。
【V85TT 主要諸元】
【V85TT 主要諸元】 エンジン形式:空冷4ストローク縦置き90°V型2気筒OHV2バルブ 総排気量:853cc ボア×ストローク;84㎜×77㎜ 圧縮比:10.5:1 最高出力:80HP(59kW)/7,750rpm 最大トルク:80Nm/5,000rpm 燃料供給システム:φ52 mmシングルスロットルボディ(ライド・バイ・ワイヤ) 燃料タンク容量:21L(リザーブ:5L) 認証:ユーロ4 燃料消費(WMTCサイクル):4.9L/100km CO2排出量(WMTCサイクル):118g/km クラッチ:乾式単板 トランスミッション:6速リターン ギアレシオ: 1速 16/39=1:2.437 2速 18/32=1:1.778 3速 21/28=1:1.333 4速 24/26=1:1.083 5速 25/24=1:0.960 6速 27/24=1:0.889 フレーム:高張力鋼管製フレーム フロントサスペンション:φ41mm油圧テレスコピック倒立フォーク、スプリングプリロードおよびリバウンドダンピング調整 フロントホイールトラベル:170mm リアサスペンション:アルミボックスタイプ両持ちスイングアーム、右サイドシングルショック、スプリングプリロードおよびリバウンドダンピング調整 リアホイールトラベル:170mm フロントブレーキ:φ320mmステンレススチール製フローティングダブルディスク、ブレンボ製対向4ピストンラジアルマウントキャリパー リアブレーキ:φ260mmステンレススチール製ディスク、2ピストンフローティングキャリパー ホイール:ワイヤースポーク フロントホイールリム:2.50×19インチ リアホイールリム:4.25×17インチ フロントタイヤ:110/80-19 リアタイヤ:150/70-17 ACジェネレーター:430W システム電圧:12V バッテリー:12V–12Ah シート高:830㎜ 乾燥重量:208kg 車両重量:229kg(※走行可能状態(燃料90%搭載時))